体力と忍耐力が求められる戦い方を90分間徹底できれば――。
いずれにしてもユーベは、相手にボールと主導権を委ね、受けに回って相手のポゼッションを潰し続け、ボールを奪ったらカウンターでスペースをアタックするという、多大な体力と忍耐力が求められる戦い方を90分間続けなければならない。
ユーベは全体としてそれを支えるだけのフィジカルコンディションを保っているし、メンタル的にも必要な謙虚さ、自己犠牲の精神、献身性を備えていると思う。
マドリーとの準決勝がそうだったように、リードした場合最後の15分間は守勢に回ることになるだろうが、その場合にもモラタとテベスのどちらかはピッチに残して、常にカウンターの刃を相手に突きつけておく必要がある。
守備の局面では、低い位置にコンパクトなブロックを構築し、最終ラインの背後にも2ライン間にもスペースを与えないこと。ボールを奪ったら素早く前線に展開して相手の背後を突くこと。
攻撃では不用意なボールロストを避け、フィニッシュで終わらせること。ボールを奪われた場合にはタクティカルファウルを使ってでもカウンターの芽を摘むこと――。
これらのポイントを押さえて、バルサに得意な形を作らせず、その弱点を突く。それを90分間徹底して続けることができれば、ユーベにも十分勝機はあると思う。
ユーベが勝つとすれば、それはきわめて「イタリア的」な勝利になるはずだ。
分析:ロベルト・ロッシ
取材・構成:片野道郎
【ロベルト・ロッシ】1962年3月16日生まれのイタリア人監督。現役時代はMFで、元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキや元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニに師事。99年に引退し、2001~08年はインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)。その後は下部リーグで監督を務め、現在はフリー。
ユーベは全体としてそれを支えるだけのフィジカルコンディションを保っているし、メンタル的にも必要な謙虚さ、自己犠牲の精神、献身性を備えていると思う。
マドリーとの準決勝がそうだったように、リードした場合最後の15分間は守勢に回ることになるだろうが、その場合にもモラタとテベスのどちらかはピッチに残して、常にカウンターの刃を相手に突きつけておく必要がある。
守備の局面では、低い位置にコンパクトなブロックを構築し、最終ラインの背後にも2ライン間にもスペースを与えないこと。ボールを奪ったら素早く前線に展開して相手の背後を突くこと。
攻撃では不用意なボールロストを避け、フィニッシュで終わらせること。ボールを奪われた場合にはタクティカルファウルを使ってでもカウンターの芽を摘むこと――。
これらのポイントを押さえて、バルサに得意な形を作らせず、その弱点を突く。それを90分間徹底して続けることができれば、ユーベにも十分勝機はあると思う。
ユーベが勝つとすれば、それはきわめて「イタリア的」な勝利になるはずだ。
分析:ロベルト・ロッシ
取材・構成:片野道郎
【ロベルト・ロッシ】1962年3月16日生まれのイタリア人監督。現役時代はMFで、元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキや元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニに師事。99年に引退し、2001~08年はインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)。その後は下部リーグで監督を務め、現在はフリー。