組織づくりはノルマを設けず「4-4-2」のイメージで
――三浦さんは、根石さんの会社の組織論について興味がおありだそうですね。
三浦「そうなんです。会社の内部をサッカーのフォーメーションに見立てているという話を伺ったことがあって。いったい、どんなやり方、考え方で会社を組織しているんですか?」
根石「営業会社って必ずノルマがあって、誰が何位とか全部グラフで表わされるんです。みんなグラフの一番上を目指すものですが、ただしそうではない人たちもいて、上に行っている人は優秀だけど、ここまで行ってないとダメというレッテルが貼られちゃう。それは僕のなかでは嫌で、だからうちの会社ではノルマを一切設定していません。なぜかというと、そのグラフというのはサッカーでたとえると、FWだけの話だからなんです」
三浦「営業で結果を得るというのは、サッカーで言えば点を取るということですからね」
根石「そうなんです。会社の組織となると、チームを作る必要がある。例えば営業だけでフォーメーションを作るとするなら、10人いれば『4-4-2』みたいなイメージ。ガンガン稼ぐ人がふたりいて、この人たちが2トップ。それから営業の中でも、ある程度バランスを見ながら営業にも行けるし穴埋めもできる中盤がいて、さらにポンときた案件をすぐさばいてくれるような、完全に受け身の営業を担当してくれるディフェンス陣も必要。今は社内でそのバランスがちょうど良く取れていて、そういう形だとそれぞれがみな輝けるんです」
三浦「それは面白い発想だね。会社の運営をサッカーのイメージでやられている」
根石「僕はサッカーからヒントをもらってやっていますが、野球が好きな人に説明する時は、打線をイメージして説明します。営業で言うとクリーンナップがガンガン営業をする人たちで、さらに1、2番や下位打線のつなぎ役がいて、という具合です。営業は歩合もあるので、ガンガン稼ぎたい人もいれば、安定的に仕事を楽しみたいという人もいるので、それぞれを活かすためにそういうチーム化した図式を作ってやっています」
三浦「根石君は監督という立場になると思うけど、現場での仕事ぶりから、この人はFW、この人は中盤の守備的なタイプだなとか適材適所を見抜くのに時間はかかるものですか?」
根石「そこはまず面談をしますね。営業なので、最初はみんな『トップ賞を目指したい』と言うんです。ただ、数字を求められるんだろうなと思って話すので、そうじゃないんだよと説明すると、『じゃあ中盤がいいな』とちゃんと主張してくれる。そうすると、その責務をしっかり果たしてくれるんです」
三浦「やはりコミュニケーションが大事だということですね」
根石「そうですね。こちらで判断してしまうのではなく、本人の意思やそれぞれにいくら稼ぎたいという希望もあるし、家庭を持っている人もいるので、そうした話をしながらお互い納得したうえでコンバートをしなければいけないですね」
◆対談者プロフィール◆
三浦泰年(みうら・やすとし)
1965年7月15日生まれ、静岡県出身。静岡学園高を卒業後、ブラジル留学を経て読売クラブに入団。Jリーグ開幕とともに、地元の清水に加入し、初代主将を務める。その後V川崎、福岡、神戸でプレーし、引退後は神戸チーム統括本部長などを経て北九州、東京V、チェンマイ・U、富山、鹿児島の監督を歴任した。現在は解説者のほか、株式会社EMAの代表取締役としても活動している。
根石高宏(ねいし・たかひろ)
1980年4月9日生まれ、長野県出身。高校卒業後に俳優を目指して上京し、24歳から演歌歌手のマネージャー業を4年間務める。その後、不動産業界を経験し、現在の職である住宅ローンの「フラット35」を取り扱う専門代理店へ転職。2015年9月に独立し、「FBモーゲージ株式会社」の代表取締役社長に就任した。昨年から「サッカー業界専門」住宅ローンとして営業も行なっている。
取材・文●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)
三浦「そうなんです。会社の内部をサッカーのフォーメーションに見立てているという話を伺ったことがあって。いったい、どんなやり方、考え方で会社を組織しているんですか?」
根石「営業会社って必ずノルマがあって、誰が何位とか全部グラフで表わされるんです。みんなグラフの一番上を目指すものですが、ただしそうではない人たちもいて、上に行っている人は優秀だけど、ここまで行ってないとダメというレッテルが貼られちゃう。それは僕のなかでは嫌で、だからうちの会社ではノルマを一切設定していません。なぜかというと、そのグラフというのはサッカーでたとえると、FWだけの話だからなんです」
三浦「営業で結果を得るというのは、サッカーで言えば点を取るということですからね」
根石「そうなんです。会社の組織となると、チームを作る必要がある。例えば営業だけでフォーメーションを作るとするなら、10人いれば『4-4-2』みたいなイメージ。ガンガン稼ぐ人がふたりいて、この人たちが2トップ。それから営業の中でも、ある程度バランスを見ながら営業にも行けるし穴埋めもできる中盤がいて、さらにポンときた案件をすぐさばいてくれるような、完全に受け身の営業を担当してくれるディフェンス陣も必要。今は社内でそのバランスがちょうど良く取れていて、そういう形だとそれぞれがみな輝けるんです」
三浦「それは面白い発想だね。会社の運営をサッカーのイメージでやられている」
根石「僕はサッカーからヒントをもらってやっていますが、野球が好きな人に説明する時は、打線をイメージして説明します。営業で言うとクリーンナップがガンガン営業をする人たちで、さらに1、2番や下位打線のつなぎ役がいて、という具合です。営業は歩合もあるので、ガンガン稼ぎたい人もいれば、安定的に仕事を楽しみたいという人もいるので、それぞれを活かすためにそういうチーム化した図式を作ってやっています」
三浦「根石君は監督という立場になると思うけど、現場での仕事ぶりから、この人はFW、この人は中盤の守備的なタイプだなとか適材適所を見抜くのに時間はかかるものですか?」
根石「そこはまず面談をしますね。営業なので、最初はみんな『トップ賞を目指したい』と言うんです。ただ、数字を求められるんだろうなと思って話すので、そうじゃないんだよと説明すると、『じゃあ中盤がいいな』とちゃんと主張してくれる。そうすると、その責務をしっかり果たしてくれるんです」
三浦「やはりコミュニケーションが大事だということですね」
根石「そうですね。こちらで判断してしまうのではなく、本人の意思やそれぞれにいくら稼ぎたいという希望もあるし、家庭を持っている人もいるので、そうした話をしながらお互い納得したうえでコンバートをしなければいけないですね」
◆対談者プロフィール◆
三浦泰年(みうら・やすとし)
1965年7月15日生まれ、静岡県出身。静岡学園高を卒業後、ブラジル留学を経て読売クラブに入団。Jリーグ開幕とともに、地元の清水に加入し、初代主将を務める。その後V川崎、福岡、神戸でプレーし、引退後は神戸チーム統括本部長などを経て北九州、東京V、チェンマイ・U、富山、鹿児島の監督を歴任した。現在は解説者のほか、株式会社EMAの代表取締役としても活動している。
根石高宏(ねいし・たかひろ)
1980年4月9日生まれ、長野県出身。高校卒業後に俳優を目指して上京し、24歳から演歌歌手のマネージャー業を4年間務める。その後、不動産業界を経験し、現在の職である住宅ローンの「フラット35」を取り扱う専門代理店へ転職。2015年9月に独立し、「FBモーゲージ株式会社」の代表取締役社長に就任した。昨年から「サッカー業界専門」住宅ローンとして営業も行なっている。
取材・文●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)

◆会社プロフィール◆
FBモーゲージ株式会社
【代表取締役社長】根石高宏
【所在地】
・本社 埼玉県さいたま市大宮区桜木町4丁目241番地2 山崎第2ビル2F
・東京支社 東京都足立区竹の塚6-11-12 八汐ビル1F
【業務内容】フラット35代理店事業 ライフサポート事業
【ホームページ】https://fbm35.com/