新潟が55クラブ中2位にランクイン。驚異的ホームタウン活動回数が実現したワケとは?

カテゴリ:Jリーグ

佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

2020年06月09日

選手への変化も

昨年11月に野澤洋輔選手(昨シーズンで引退、現アルビレックス新潟営業部)が新潟市立結小学校を訪問。夢を叶えるきっかけやチャンスは訪れることを伝えようと、自身で考案した授業「のざせん」を行なった。写真:アルビレックス新潟

画像を見る

――選手自身から! 具体的にはどのように?

「例えば、昨年末に現役を引退した野澤(洋輔、アルビレックス新潟営業部)は、『俺は自分で授業を作りたいんだよね』と話してくれた。授業の内容から当日の進行、配布資料まで、全部自分で作って準備して、1時間の授業を行ないました。

 選手自身、いろいろなホームタウン活動を通じて、自主性が生まれつつあるのかなと感じています。“やらされている”活動から、彼らの意思や気持ちも反映させて“主体的にやる”活動へ変化していることを感じました」
――最後に、新潟がホームタウン活動で大切にしていることを教えてください。

「アルビレックス新潟という存在が、地域にとってなくてはならないものになってほしいということが一番です。

 日頃からサポーターや新潟県の皆さんの温かい思いを感じることが非常に多く、デンカビッグスワンスタジアム(新潟のホームスタジアム)でも、アウェーでも、たくさんの方が応援に駆け付けて声援を送ってくれる、試合に負けても励ましの言葉をかけてくれる。街では『アルビレックスです』と言うと、サッカーを観ない方でも『頑張ってね』と声をかけていただきます。そんな皆さんに少しでも恩返しできれば。

 地域や社会の課題に対してクラブが持っている資源を使ってアプローチして、課題解決につなげていきたい。そのためには、サッカー以外のいろんな領域にもアンテナを高く張っていないとできないので、クラブ全体で感度を高めていかないと、本当の意味での地域のインフラになれません。そういう意味でも、“まだまだだな”と思います」

――◆――◆――

 アルビレックス新潟後援会が行なっている「クラブ緊急支援特別募金」では、5月度だけで2000万円以上もの募金が集まったという。クラブがホームタウン活動を数多く行なうのは、こうしたサポーター、地域へ常に感謝の気持ちを持っているからで、それが地域からさらに愛されるクラブにつながっているのだろうと感じた。

取材・文●佐藤香菜(サッカーダイジェスト編集部)
 
【関連記事】
「2019年度Jリーグホームタウン活動数」55クラブのランキングを発表!! あなたの地域のクラブは何位?
【J2全22クラブのホーム勝率ランキング】トップ6のうち5クラブの共通点は? 特筆すべきは新潟で…
【J再開後の注目株|新潟】北信越大学リーグで3年連続MVPの若きアタッカー。スーパーサブで輝きを放つか
【番記者コラム】記憶に残る新潟の躍進を生んだ2度の“大転換”
国民的米菓企業【亀田製菓】がアルビレックス新潟を支える理由とは…?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ