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【番記者コラム】 “王国・清水”のプライドが砕かれたJ2降格。二度と同じ過ちを起こさないために――

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2020年05月01日

リアクション型からアクション型へ

新たにクラブへ招かれた大熊GM(前列左からふたり目)、山室社長(前列中央)、クラモフスキー監督(前列右からふたり目)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 当然、精神的なショックは大きかったが、足もとを見つめ直して再出発を図るという意味では良い契機になった。

 実際、J2降格以降は現実路線を走ってきた。16年は“昇格請負人”の異名を持つ小林伸二監督を招聘して堅実に戦い、1年でのJ1復帰を達成。17年こそ苦戦したが、18年はヤン・ヨンソン監督の下、守備に重きを置いて5年ぶりにJ1の一桁順位(8位)を手にした。ただ、上り調子になった18年の夏以降はドウグラスが絶対的な存在感を発揮したこともあり、「戦術=ドウグラス」と揶揄される声もあった。

 19年はそのドウグラスが不整脈の影響で出遅れる誤算。他にも怪我人が相次いで失点が大幅に増え、順位も振るわずに11節終了後にヨンソン監督の退任を発表した。その後、篠田善之コーチが監督に昇格し、なんとか最終節に残留を決めた。
 
 サッカー王国という立場にあぐらをかいても勝てないが、現実路線へ踏み切っても大きな飛躍は図れず。「楽しいサッカーを観たい」というサポーターの願いも叶えられない。J2に降格した15年以降は、そうしたジレンマを突きつけられてきた。

 そんななか敢行したのが、今季の大改革だ。監督、社長、GMの三役が交代し、クラブエンブレムやロゴも変更。なによりサッカースタイルで大胆な方向転換を図った。

 昨季の最大の課題はリーグ最多の失点数(1試合平均2.03失点)だったなかで、守備の整備に定評がある監督ではなく、攻撃的な戦いを志向するピーター・クラモフスキー監督を招聘。リアクション型から脱却し、自分たちが主導権を握るアクション型へ。攻撃し続け、失点を減らすというサッカーに舵を切った。
 
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