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小柄な少年がメガクラブ垂涎の超有望株へ――19歳の“怪物”ハーランドはいかにして登り詰めたのか

カテゴリ:ワールド

ヨルク・ヴァイラー

2020年04月03日

少年時代から変わらない人一倍強いゴールへの渇望

昨年のU-20W杯のホンジュラス戦では1試合9ゴールという離れ業を演じて、一躍その名を欧州中に轟かせた。
(C)Getty Images

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 ハーランドの驚異的な活躍に対しては、世界中のメディアから称賛の声が寄せられているが、一方で記者泣かせな部分もある。試合後のインタビューでは、いつも同じような微笑を浮かべ、シンプルで短いコメントしか残してくれないのだい。
 
 ドイツ語は、学生時代にノルウェーで学んでいるため、本当は十分話せるそうだが、いまのところメディアの質問にはすべて英語で答えている。ハーランド自身も、「僕の初めてのドイツ語でのインタビューは、いつになるかな」と報道陣を煙に巻いている。
 
 それにしても、ハーランドがプレミアリーグではなく、ブンデスリーガを新天地に選んだのは大きな驚きだった。ノルウェーでは60年代からプレミアリーグの試合が盛んにテレビ中継されており、ハーランド自身も憧れを抱いていたからだ。

 一方で、ブンデスリーガへの関心は低く、話題になることはほとんどなかった。しかし、ハーランドの加入以降は一気にブームが到来。ドルトムント戦には毎試合、ノルウェー人記者が大挙して押し寄せている。
 
 ハーランドのルーツを振り返ると、「いつも正しいタイミングで、正しいクラブでプレーしてきた」ことが成長に繋がったと言えるだろう。
 
 6歳の頃に故郷のブリンでボールを蹴り始めたハーランドは、そのアカデミーに約10年間在籍した。チームメイトはみんな熱心で、大半が居残り練習をして、技術を磨いていた。もちろん“小さな”ハーランドも同様だ。
 
 あえて“小さな”と言ったのには訳がある。いまでは想像もつかないが、少年時代のハーランドは身体が小さく、とても将来プロサッカー選手になるような子供には見えなかったという。

「アーリングは入団当時、他の子たちと比べてもかなり小柄だった。ただ、もともと確かな技術を持っていたから、年上のチームでプレーさせていたんだ。身体の大きな子たちを相手に自分の実力を証明しようと黙々と頑張っていたよ」
 
 ユース時代の指導者、アルフ・インゲ・ベルンツェンは、当時のことを懐かしそうに振り返ると、さらにこう続けた。

「アーリングには昔から人一倍強い勝利への執念と、得点への渇望があった。彼の成長はまだまだ止まらないよ。世界最高のストライカーになるために必要なものはすべて持ち合わせているし、そうなることを私も確信している」
 
 ユース時代を過ごしたブリンを離れ、その後モルデ、レッドブル・ザルツブルク、そしてドルトムントと、つねに自分に合った環境で、右肩上がりの成長を遂げてきたハーランド。彼が今後さらなる飛躍を遂げ、いずれメガクラブにステップアップするのは間違いない。本人の下にはすでにレアル・マドリーやマンチェスター・Uなど多くのオファーが届いているが、はたして怪物はどのクラブを選ぶのか――。
 
文:ヨルク・ヴァイラー(ビルト紙)
翻訳:円賀貴子
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年4月2日号より転載
 
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