森保の活躍とオフサイドトラップ。
攻撃ばかりを追ってきた。それでは守備はどうだったのか。さきほど少し触れたように、攻撃へのフォローに関して、大会序盤は不安があった。しかし守ることについてはまったく危なげなかった。
この点ではとくに、森保の名前を挙げておきたい。対戦相手がことごとく速攻主体であり、かつ前線に速さのある選手を揃えていたなかで、森保は実によくDFラインを助けていた。
攻めていた日本がボールを取られる。相手MFにボールが渡ると、必ず17番の選手がマークに付く。森保である。中盤でのタックルで警告を受け、決勝戦には出場できなかったが、もし出場していれば、なんらかの名誉を受けたのは間違いない。
速攻への対策として日本が用いた作戦はもうひとつ、オフサイドトラップである。中盤で食い止められなかったとき、危ない、と思われたとき、日本は確実にオフサイドを取った。1対1で負けず、オフサイドも取れる。ピンチらしいピンチはほとんどなかった。
さて、こうした技術的な良い面を発揮できたのは、なんといっても精神的成長が大きいと言える。今大会の試合後の記者会見では、たびたびこんな言葉が聞かれた。
「絶対に点を取れると思った」(イラン戦後のカズ)
「100パーセントの力を出せれば、勝てると信じている」(中国戦後の柱谷)
北朝鮮戦は80分、イラン戦では85分にゴール。中国では84分に、10人のビハインドを背負いながらも勝ち越し点を挙げている。これまでだったら、いったん相手の流れに入ると、それを引き戻すことが日本はできなかった。それが、サッカーフェスタで終了間際に追いついたり、ダイナスティカップで優勝したことによって、焦ってリズムを崩すことなく、もう一度流れを呼び戻すことが、今大会はできた。
試合を重ねることで生まれた自信が、苦しいときも慌てず、最後まで自分たちのサッカーを押し通すことを可能にした。勝たなければいけない試合に勝ち、点を取らなければいけない試合で点を取る。これまでならば、重圧に押し潰されていたシーンを、今大会の日本は何度も跳ね返した。それは技術的、戦術的な進歩によるところも大きいが、なによりも「精神的にタフになったこと」(オフト監督)が、日本代表をたくましく変身させた。
この点ではとくに、森保の名前を挙げておきたい。対戦相手がことごとく速攻主体であり、かつ前線に速さのある選手を揃えていたなかで、森保は実によくDFラインを助けていた。
攻めていた日本がボールを取られる。相手MFにボールが渡ると、必ず17番の選手がマークに付く。森保である。中盤でのタックルで警告を受け、決勝戦には出場できなかったが、もし出場していれば、なんらかの名誉を受けたのは間違いない。
速攻への対策として日本が用いた作戦はもうひとつ、オフサイドトラップである。中盤で食い止められなかったとき、危ない、と思われたとき、日本は確実にオフサイドを取った。1対1で負けず、オフサイドも取れる。ピンチらしいピンチはほとんどなかった。
さて、こうした技術的な良い面を発揮できたのは、なんといっても精神的成長が大きいと言える。今大会の試合後の記者会見では、たびたびこんな言葉が聞かれた。
「絶対に点を取れると思った」(イラン戦後のカズ)
「100パーセントの力を出せれば、勝てると信じている」(中国戦後の柱谷)
北朝鮮戦は80分、イラン戦では85分にゴール。中国では84分に、10人のビハインドを背負いながらも勝ち越し点を挙げている。これまでだったら、いったん相手の流れに入ると、それを引き戻すことが日本はできなかった。それが、サッカーフェスタで終了間際に追いついたり、ダイナスティカップで優勝したことによって、焦ってリズムを崩すことなく、もう一度流れを呼び戻すことが、今大会はできた。
試合を重ねることで生まれた自信が、苦しいときも慌てず、最後まで自分たちのサッカーを押し通すことを可能にした。勝たなければいけない試合に勝ち、点を取らなければいけない試合で点を取る。これまでならば、重圧に押し潰されていたシーンを、今大会の日本は何度も跳ね返した。それは技術的、戦術的な進歩によるところも大きいが、なによりも「精神的にタフになったこと」(オフト監督)が、日本代表をたくましく変身させた。