「監督のラストシーズンに無冠では終われない」
――Jリーグの話に戻ります。ネルシーニョ監督の今シーズン限りでの契約満了が発表され、退任が決まりました。
「ネルシーニョ監督は、チームに勝利への執着心と勝負強さを植え付けてくれました。J1優勝をはじめとしたタイトルを、このレイソルで獲れたのは僕にとって大きな財産です。物事にはいずれ終わりが来るとはいえ、レイソルに根付いたメンタリティはこれからもずっと残っていくと思います。選手、スタッフ、チーム関係者一同、彼といい仕事が一緒にできて、本当に素晴らしかったと感謝の気持ちでいっぱいです」
――工藤選手は監督に見出されたひとりです。思い入れも強いのでは?
「プロ1、2年目の選手を使うのは相当な覚悟がいると思いますけど、使ってもらえたのは本当に大きかった。上手くいかずにスタメンを外された時もありましたけど、ネルシーニョ監督が常にチーム内の競争を促してくれたことで、僕らは毎年成長してこれました。Jリーグでも他のチームに、『レイソルは強い』という意識が芽生えてきたのかなと感じています。選手に『ありがとう』と言ってくれた監督に、僕らからも感謝の言葉を伝えたいです」
――最も印象深い出来事は?
「例えば昨シーズン、少しパフォーマンスが落ちている時に声をかけてもらい、そこから調子を取り戻せました。常に選手の顔色や態度に気を配り、絶妙なタイミングで選手と対話ができる『眼力』を持っているんですよ」
――23節終了時点で、勝点35の8位。8月は5戦無敗だっただけに、C大阪戦を落としたのは痛かったですね。
「9月の4試合では1ポイントでも多く勝点を積み上げたい状況で、その出だしで躓いてしまったのは優勝争いに絡んでいくためには痛い敗戦でした。幸い鳥栖やFC東京と、叩けば順位が上がっていけるチームとの対戦が続くので、その結果次第ではACL圏内や優勝争いも十分に狙える。今こそ、監督が言い続けてきた最後に勝ち切るレイソルを見せる時だと思います」
――その後も広島、鹿島、G大阪と上位チームとの対戦が控えています。
「この正念場で勝ち続ければ、まだまだ上を狙えます。頭は冷静に、心は熱く、一戦一戦を大事に戦いたいですね。僕自身も先頭に立ってチームを牽引しないといけない立場。口だけじゃなく、ゴールやアシストで勝利に導きたいと思います」
――ネルシーニョ監督の有終の美を飾る意味でも、リーグ戦、ナビスコカップと大事な戦いになりますね。
「監督のラストシーズンに無冠では終われません。最低でもひとつは獲っていい形で監督を送り出したいし、毎年タイトルを獲っているこの流れを絶対に途切れさせてはいけない。タイトルへの欲を前面に出し、全力でアプローチしていくつもりです」
取材・文:小田智史(週刊サッカーダイジェスト)
■プロフィール■
くどう・まさと/ 1990年5月6日生まれ、東京都出身、177センチ・74キロ。柏U-12-柏U-15-柏U-18-柏。J1通算118試合・44得点。J2通算27試合・10得点、日本代表通算4試合・2得点(14年9月21日現在)。ゴール前での得点嗅覚と勝負強さが光るストライカー。豊富な運動量を活かし、守備も献身的にこなす。
「ネルシーニョ監督は、チームに勝利への執着心と勝負強さを植え付けてくれました。J1優勝をはじめとしたタイトルを、このレイソルで獲れたのは僕にとって大きな財産です。物事にはいずれ終わりが来るとはいえ、レイソルに根付いたメンタリティはこれからもずっと残っていくと思います。選手、スタッフ、チーム関係者一同、彼といい仕事が一緒にできて、本当に素晴らしかったと感謝の気持ちでいっぱいです」
――工藤選手は監督に見出されたひとりです。思い入れも強いのでは?
「プロ1、2年目の選手を使うのは相当な覚悟がいると思いますけど、使ってもらえたのは本当に大きかった。上手くいかずにスタメンを外された時もありましたけど、ネルシーニョ監督が常にチーム内の競争を促してくれたことで、僕らは毎年成長してこれました。Jリーグでも他のチームに、『レイソルは強い』という意識が芽生えてきたのかなと感じています。選手に『ありがとう』と言ってくれた監督に、僕らからも感謝の言葉を伝えたいです」
――最も印象深い出来事は?
「例えば昨シーズン、少しパフォーマンスが落ちている時に声をかけてもらい、そこから調子を取り戻せました。常に選手の顔色や態度に気を配り、絶妙なタイミングで選手と対話ができる『眼力』を持っているんですよ」
――23節終了時点で、勝点35の8位。8月は5戦無敗だっただけに、C大阪戦を落としたのは痛かったですね。
「9月の4試合では1ポイントでも多く勝点を積み上げたい状況で、その出だしで躓いてしまったのは優勝争いに絡んでいくためには痛い敗戦でした。幸い鳥栖やFC東京と、叩けば順位が上がっていけるチームとの対戦が続くので、その結果次第ではACL圏内や優勝争いも十分に狙える。今こそ、監督が言い続けてきた最後に勝ち切るレイソルを見せる時だと思います」
――その後も広島、鹿島、G大阪と上位チームとの対戦が控えています。
「この正念場で勝ち続ければ、まだまだ上を狙えます。頭は冷静に、心は熱く、一戦一戦を大事に戦いたいですね。僕自身も先頭に立ってチームを牽引しないといけない立場。口だけじゃなく、ゴールやアシストで勝利に導きたいと思います」
――ネルシーニョ監督の有終の美を飾る意味でも、リーグ戦、ナビスコカップと大事な戦いになりますね。
「監督のラストシーズンに無冠では終われません。最低でもひとつは獲っていい形で監督を送り出したいし、毎年タイトルを獲っているこの流れを絶対に途切れさせてはいけない。タイトルへの欲を前面に出し、全力でアプローチしていくつもりです」
取材・文:小田智史(週刊サッカーダイジェスト)
■プロフィール■
くどう・まさと/ 1990年5月6日生まれ、東京都出身、177センチ・74キロ。柏U-12-柏U-15-柏U-18-柏。J1通算118試合・44得点。J2通算27試合・10得点、日本代表通算4試合・2得点(14年9月21日現在)。ゴール前での得点嗅覚と勝負強さが光るストライカー。豊富な運動量を活かし、守備も献身的にこなす。