過度な期待をかけてもいい。底なしのポテンシャルがある
良いスタートを切った。この厳然たる事実に対しては誰も反論しないだろう。
もし反論の余地があるとするなら、「すべてホームゲームだったじゃないか」「プレッシャーが少なかっただろう」という懐疑的な見方か。大した問題だとは思わない。日本サッカー協会は意図的に全試合をホームゲームにマッチメイクしたのだ。絶大なサポートをしてくれるファンの前でお披露目し、期待感を助長するのが狙いである。もし体たらくなゲームをしていたら、それこそのっけから求心力を失っていたかもしれない。
ワールドカップが終わった直後だ。世界中の代表チームが新たな船出を切り、国民の期待感が高い。欧州は新たに始まったネーションズリーグがある。中米、南米、アフリカ、アジアなどの各国は国際Aマッチデーで対戦する相手をよく吟味し、効果的な成果を得ようと考えていたはず。興行的にも大きな見返りを期待できる日本への“旅”は、ピッチ内外で小さくない効果をもたらすグッドディールだったに違いない。5か国すべてがほぼベストメンバーで来日し、結果を貪欲に追い求めていたのが、なによりの証拠だ。
もし反論の余地があるとするなら、「すべてホームゲームだったじゃないか」「プレッシャーが少なかっただろう」という懐疑的な見方か。大した問題だとは思わない。日本サッカー協会は意図的に全試合をホームゲームにマッチメイクしたのだ。絶大なサポートをしてくれるファンの前でお披露目し、期待感を助長するのが狙いである。もし体たらくなゲームをしていたら、それこそのっけから求心力を失っていたかもしれない。
ワールドカップが終わった直後だ。世界中の代表チームが新たな船出を切り、国民の期待感が高い。欧州は新たに始まったネーションズリーグがある。中米、南米、アフリカ、アジアなどの各国は国際Aマッチデーで対戦する相手をよく吟味し、効果的な成果を得ようと考えていたはず。興行的にも大きな見返りを期待できる日本への“旅”は、ピッチ内外で小さくない効果をもたらすグッドディールだったに違いない。5か国すべてがほぼベストメンバーで来日し、結果を貪欲に追い求めていたのが、なによりの証拠だ。
アジアカップに向けてのスパーリングは上々だった。ウルグアイとベネズエラはいわゆる世界の強豪国であり、高水準のインテンシティーを体感できた。韓国やイラン、サウジアラビア、オーストラリアなど本大会で優勝を争うライバルたちとの戦いを想定できたはずだ。コスタリカとパナマはその2か国より力では劣るが、実に組織的で守備力が高い。また異なるゲームアプローチで臨み、日本はしっかり結果を手にした。キルギスはどうか。日本と同じグループに入っているトルクメニスタン、ウズベキスタンとは毛色が違う印象ながら、参考になる相手だったとは言えるだろう。
すべてが順風満帆の森保ジャパンは、アジアカップ2019の優勝候補筆頭と見て間違いない。韓国をはじめ、ライバル国も必死で準備をしてくるだろうが、タレント、戦術、選手層、監督とチームのフィット感など総合的に見れば、日本は図抜けた国のひとつだ。
自分でも楽観に過ぎていると思うが、それくらい過度な期待をかけてもいいのではないか。森保ジャパンはそう感じさせるだけの、底なしのポテンシャルを持つチームなのだから。
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著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
すべてが順風満帆の森保ジャパンは、アジアカップ2019の優勝候補筆頭と見て間違いない。韓国をはじめ、ライバル国も必死で準備をしてくるだろうが、タレント、戦術、選手層、監督とチームのフィット感など総合的に見れば、日本は図抜けた国のひとつだ。
自分でも楽観に過ぎていると思うが、それくらい過度な期待をかけてもいいのではないか。森保ジャパンはそう感じさせるだけの、底なしのポテンシャルを持つチームなのだから。
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著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。