今年はインターハイ予選で敗れ、夏の時期に走力強化を徹底
後半開始から投入され、前線で激しくボールを追ってチェイシングの急先鋒ともなっていたFW岡田が、左サイドでルーズボールを処理しようとした作陽の選手に競りかけてボールを奪い、ゴール前中央で待つ鶴海へパス。それまでに決定機を外し、「焦りがあった」という鶴海だが、ワントラップから左下隅を狙ってシュートを放った。
「(タックルに来ていた)DFの股下を狙うイメージだったけれど、どこを抜けたのかは分からない」というグラウンダーのシュートは、左ポストを直撃。だが内側にはね返ったボールは、一瞬ゴールライン上を転がった後に、そのままラインを越えた。試合再開後、ほどなくして試合終了のホイッスルが鳴る劇的な幕切れだった。
1年の時から予選決勝の舞台を経験している主将の永田は、「延長に入ったら99.9%勝てると思っていた」と振り返る。今年のインターハイ予選は準々決勝で、伏兵の倉敷古城池にPK戦負け。4年連続のインターハイ出場を逃した後、近年は全国で戦っていた時期に、徹底した走り込みで走力を鍛え、ベースアップを図ってきた成果を出せば、必ず逆転できると信じていたからだ。
1点目を生み出した選手自身の好判断、2点目と3点目につながった、ほんの少しの幸運だけではない。
「ウチは走り勝つことができる。それくらいのことをやってきた」
永田の言葉が示す自分たちへの自信が、2点のビハインドをひっくり返す最大の原動力だった。
取材・文●石倉利英(フリーライター)
「(タックルに来ていた)DFの股下を狙うイメージだったけれど、どこを抜けたのかは分からない」というグラウンダーのシュートは、左ポストを直撃。だが内側にはね返ったボールは、一瞬ゴールライン上を転がった後に、そのままラインを越えた。試合再開後、ほどなくして試合終了のホイッスルが鳴る劇的な幕切れだった。
1年の時から予選決勝の舞台を経験している主将の永田は、「延長に入ったら99.9%勝てると思っていた」と振り返る。今年のインターハイ予選は準々決勝で、伏兵の倉敷古城池にPK戦負け。4年連続のインターハイ出場を逃した後、近年は全国で戦っていた時期に、徹底した走り込みで走力を鍛え、ベースアップを図ってきた成果を出せば、必ず逆転できると信じていたからだ。
1点目を生み出した選手自身の好判断、2点目と3点目につながった、ほんの少しの幸運だけではない。
「ウチは走り勝つことができる。それくらいのことをやってきた」
永田の言葉が示す自分たちへの自信が、2点のビハインドをひっくり返す最大の原動力だった。
取材・文●石倉利英(フリーライター)