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元Jリーガー安英学が挑む”もうひとつのW杯” 在日チームを監督兼選手として牽引する男の想いと勝算

カテゴリ:国際大会

ピッチコミュニケーションズ

2018年05月26日

47チーム中6位というのがUKJの客観的な評価だが…

安英学は「在日の後輩たちが、もうひとつ夢を持てるようにしたい」と語った。写真:李仁守

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 また、チームの運営資金も十分とは言えない。今大会は、現地での滞在費以外は各チームの負担となり、渡航費やウェア作成費など、合計で700~800万円ほど運営費が必要だ。安英学自らスポンサーを探し、多くの協賛をもらったというが、まだ目標額には達していないという。
 
「大会も初出場で、監督もチーム運営も経験はない。正直わからないことだらけで、手探りの状態です。ある意味、サッカーより難しいかもしれません(笑)。でも、絶対に言い訳はしたくない。やる前から言い訳を探しているようでは、大会のために2週間も所属クラブを離れる選手たちや、彼らを送り出してくれた人たち、そして僕たちを応援してくださる人たちに顔向けできませんから。最後まで全力を尽くします」
 
 選手兼監督という初めての役割に苦戦しながら、チームのために献身的に走り回る安英学。チームのマネジメントと並行して、自身もコンディションを取り戻すために走り込みや筋力トレーニングなどもハードに行なっているというが、安英学は今大会、「優勝を本気で狙っている」と話す。ConIFAランキングで47チーム中6位というのがUKJの客観的な評価であり、グループリーグの同組(グループ4)にはConIFAランキング1位で前回大会準優勝のパンジャブ、西アルメニア、カビリアが属しているが、勝算はあるのか。
 
「少なくとも、僕たちより強いチームがあるということですよね。チャレンジャーの気持ちで挑みたいと思っています。前回大会に出場したUKJの選手は、“大会のレベルはJ3ぐらいの印象”と言っていましたが、単純には比較できないと思っています。いろいろな国際大会を経験しましたが、例えば、体格ではアジアのレベルを超えているのは間違いない。フィジカルで勝負しても勝てないでしょう。ただ、組織力や機動力、技術では僕たちに分があると思うので、そういった部分で上回れれば、勝機はあるのではないでしょうか」
 
 一度は現役を退いた安英学の新たな挑戦。ワールドカップも経験した元Jリーガーが挑む“もうひとつのワールドカップ”にも、ぜひ注目していただきたい。

取材・文●李仁守(ピッチコミュニケーションズ)
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