• トップ
  • ニュース一覧
  • なでしこも独米も失ったアドバンテージ… 女子サッカーはなぜ群雄割拠の時代となったのか?

なでしこも独米も失ったアドバンテージ… 女子サッカーはなぜ群雄割拠の時代となったのか?

カテゴリ:日本代表

西森彰

2018年03月02日

“なでしこジャパン”はまだ世界に逆転不可能な差をつけられたわけではない。

なでしこジャパンは2日にアルガルベカップの第2戦、アイスランドとの対戦が控える。(C) Getty Images

画像を見る

 皮肉なことに、下剋上にあったのは、日本だけではない。ポゼッションスタイルを一定のレベルまで身につけて、日本を破ったアメリカも、ベテランの経験値で勝ち上がる限界に突き当たり、翌年のリオではベスト8で姿を消している。さらにリオで復権したドイツも、女子サッカーが盛んになるに連れて力をつけてきた周辺国に追いつかれた。リオ五輪準優勝のスウェーデンとともに、2017年の女子EUROでは、ベスト8で敗れた。
 
 同大会の4強には、優勝したオランダを筆頭に、デンマーク(※日本がアルガルベカップの第3戦で対戦する)、オーストリアなど、それまで国際大会でほとんどインプレッションを残せていなかったチームが入った。男子サッカーと同じように、勝者のスタイルがあっという間に分析され、王座交代を早めている。
 
 なでしこジャパンも、なでしこリーグ各クラブの協力もあって、代表スケジュールを確保し、積極的に海外遠征を行なっている。合宿では、他競技のトップアスリートからトレーニングメニューを勉強し、またメンタル強化に努めるなど、ライバルたちに劣っている部分の克服にも手を付け始めた。得手な部分を伸ばすか、不得手な部分を克服するか。その方法論はさておき、「現状維持では世界のトップから置いていかれてしまう」という危機感は芽生えている。
 
「リトルなでしこ」や「ヤングなでしこ」の活躍を見れば分かるように、世界に逆転不可能な差をつけられたわけではない。実際、昨年の女子EUROが開幕する前月に、優勝するオランダを破っていたのが、今回大敗を喫した「なでしこジャパン」だ。目まぐるしい流れの中では、チームのピーキングなど、ちょっとしたことですぐに勢力図が変わる。
 
 大切なのは、出された課題を真摯に受け止め、努力を続けていくこと。仕切り直した第2戦以降、なでしこジャパンの戦いぶりに、改めて注目したい。
 
文●西森 彰(フリーライター)
【関連記事】
大敗から中1日… なでしこ岩渕が出直しの一戦へ胸中を激白「結果で応えるのが代表」
惨敗のなでしこジャパンの姿に蘭メディア「15年W杯では強かったが…」
輝き放ったビーナス! 韓国はINAC所属イ・ミナのゴールなどで逆転勝利【アルガルベ杯】
Jリーガーの「好きな女性タレント」ランキング2018年版! 石原さとみや新垣結衣を抑えて1位に輝いたのは?
【J1順位予想|解説者11人の総まとめ】優勝争いは川崎、鹿島、C大阪の3強!自動降格は清水と長崎に

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ