「ジュビロで活躍して、このチームに多くのものを残さなければ、次のチャンスなんてない」
一方で、失ったものもある。例えば、2列目から飛び出す意識、である。
「ドイツでは周りに速い選手がたくさんいたから、自分はパサーというか、彼らを活かす役回りだったんです。ボランチをやったのもそう。日本にいた時よりもドリブルをしなかったし、足もとと裏を使い分ける機会もあまりなかった。そうしたら名波さんに『できなくなっている』と指摘されて、たしかにって。今、1・5列目で起用されているんですけど、それは『感覚を取り戻せ』というメッセージだと受け止めています」
磐田への復帰が決まり、正式にチームの一員になったその日、山田は名波からこんな言葉を掛けられた。
「ここで活躍して、もう一回海外に行ってやるっていうぐらいの気持ちでやってくれればいいから」
それは、山田のヨーロッパへの未練を理解したうえでの言葉だった。
「その言葉がすごく印象に残っていて。もちろん『ジュビロのエンブレムを付けて戦う以上は、このチームのためにすべてを懸けてやってほしい』とも言われたし、僕自身もそのつもり。もう一度ヨーロッパで挑戦したいという気持ちはあるけれど、だからと言って、すぐに出て行こうなんて思っていない。それに、ジュビロで活躍して、このチームに多くのものを残さなければ、次のチャンスなんてないですから」
山田には、プロになった時に立てた目標が3つある。
磐田でJリーグ王者になること。
ワールドカップに出場すること。
ヨーロッパのリーグで活躍すること。
「この3つ、まだ捨ててないです。それにこの3つは別物ではなくて、ジュビロで活躍することが、代表やヨーロッパにつながっていく。だから今は自分のすべてをジュビロに注ぎたいと思っています」
名波が率いる今のチームは、かつてとは違ってファミリーのような一体感があり、試合を重ねるごとに戦い方の幅を広げている。大いなる可能性が感じられるからこそ、自分が果たすべき役割がある、と山田は思っている。
「今、すごく良い集団になっている。ただ、ドイツでは練習から激しかったし、意見もかなり言い合っていた。今のジュビロがさらに上を狙うには、言い合える集団、戦える集団にならないといけない。そう考えると、自分がドイツで学んだことをチームに還元できたら、恩返しになるかなって。それに、名波さんって選手をすごく大事にしてくれる。若い選手にもチャンスを与えているけど、そうした名波さんの愛情に甘えてはいけない。自戒を込めてですけど、そんなことも伝えていきたい」
「ドイツでは周りに速い選手がたくさんいたから、自分はパサーというか、彼らを活かす役回りだったんです。ボランチをやったのもそう。日本にいた時よりもドリブルをしなかったし、足もとと裏を使い分ける機会もあまりなかった。そうしたら名波さんに『できなくなっている』と指摘されて、たしかにって。今、1・5列目で起用されているんですけど、それは『感覚を取り戻せ』というメッセージだと受け止めています」
磐田への復帰が決まり、正式にチームの一員になったその日、山田は名波からこんな言葉を掛けられた。
「ここで活躍して、もう一回海外に行ってやるっていうぐらいの気持ちでやってくれればいいから」
それは、山田のヨーロッパへの未練を理解したうえでの言葉だった。
「その言葉がすごく印象に残っていて。もちろん『ジュビロのエンブレムを付けて戦う以上は、このチームのためにすべてを懸けてやってほしい』とも言われたし、僕自身もそのつもり。もう一度ヨーロッパで挑戦したいという気持ちはあるけれど、だからと言って、すぐに出て行こうなんて思っていない。それに、ジュビロで活躍して、このチームに多くのものを残さなければ、次のチャンスなんてないですから」
山田には、プロになった時に立てた目標が3つある。
磐田でJリーグ王者になること。
ワールドカップに出場すること。
ヨーロッパのリーグで活躍すること。
「この3つ、まだ捨ててないです。それにこの3つは別物ではなくて、ジュビロで活躍することが、代表やヨーロッパにつながっていく。だから今は自分のすべてをジュビロに注ぎたいと思っています」
名波が率いる今のチームは、かつてとは違ってファミリーのような一体感があり、試合を重ねるごとに戦い方の幅を広げている。大いなる可能性が感じられるからこそ、自分が果たすべき役割がある、と山田は思っている。
「今、すごく良い集団になっている。ただ、ドイツでは練習から激しかったし、意見もかなり言い合っていた。今のジュビロがさらに上を狙うには、言い合える集団、戦える集団にならないといけない。そう考えると、自分がドイツで学んだことをチームに還元できたら、恩返しになるかなって。それに、名波さんって選手をすごく大事にしてくれる。若い選手にもチャンスを与えているけど、そうした名波さんの愛情に甘えてはいけない。自戒を込めてですけど、そんなことも伝えていきたい」