名門復権のキーマン!磐田の山田大記が掲げた3つの目標

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2018年03月10日

「ジュビロで活躍して、このチームに多くのものを残さなければ、次のチャンスなんてない」

小中学生時代からジュビロ磐田の下部組織で育った山田。2011年3月5日 J1第1節の甲府戦でプロデビュー。1年目から背番号10を任される。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 一方で、失ったものもある。例えば、2列目から飛び出す意識、である。
 
「ドイツでは周りに速い選手がたくさんいたから、自分はパサーというか、彼らを活かす役回りだったんです。ボランチをやったのもそう。日本にいた時よりもドリブルをしなかったし、足もとと裏を使い分ける機会もあまりなかった。そうしたら名波さんに『できなくなっている』と指摘されて、たしかにって。今、1・5列目で起用されているんですけど、それは『感覚を取り戻せ』というメッセージだと受け止めています」
 
 磐田への復帰が決まり、正式にチームの一員になったその日、山田は名波からこんな言葉を掛けられた。
 
「ここで活躍して、もう一回海外に行ってやるっていうぐらいの気持ちでやってくれればいいから」
 
 それは、山田のヨーロッパへの未練を理解したうえでの言葉だった。
 
「その言葉がすごく印象に残っていて。もちろん『ジュビロのエンブレムを付けて戦う以上は、このチームのためにすべてを懸けてやってほしい』とも言われたし、僕自身もそのつもり。もう一度ヨーロッパで挑戦したいという気持ちはあるけれど、だからと言って、すぐに出て行こうなんて思っていない。それに、ジュビロで活躍して、このチームに多くのものを残さなければ、次のチャンスなんてないですから」
 
 山田には、プロになった時に立てた目標が3つある。
 
 磐田でJリーグ王者になること。
 
 ワールドカップに出場すること。
 
 ヨーロッパのリーグで活躍すること。
 
「この3つ、まだ捨ててないです。それにこの3つは別物ではなくて、ジュビロで活躍することが、代表やヨーロッパにつながっていく。だから今は自分のすべてをジュビロに注ぎたいと思っています」
 
 名波が率いる今のチームは、かつてとは違ってファミリーのような一体感があり、試合を重ねるごとに戦い方の幅を広げている。大いなる可能性が感じられるからこそ、自分が果たすべき役割がある、と山田は思っている。
 
「今、すごく良い集団になっている。ただ、ドイツでは練習から激しかったし、意見もかなり言い合っていた。今のジュビロがさらに上を狙うには、言い合える集団、戦える集団にならないといけない。そう考えると、自分がドイツで学んだことをチームに還元できたら、恩返しになるかなって。それに、名波さんって選手をすごく大事にしてくれる。若い選手にもチャンスを与えているけど、そうした名波さんの愛情に甘えてはいけない。自戒を込めてですけど、そんなことも伝えていきたい」
【関連記事】
Jリーガーの「好きな女性タレント」ランキング2018年版! 石原さとみや新垣結衣を抑えて1位に輝いたのは?
【J1展望】磐田×FC東京|公式戦3連敗中の磐田は、今季初勝利を飾れるか
衝撃2発デビューの荻原拓也とは何者か?柏木陽介も「ハンパない」と認める新人の仰天サクセスストーリー
ガンバが獲得した「5番目の助っ人」はモデルチェンジの特効薬となれるのか
中村俊輔が振り返る自身の転機――ドイツW杯で突き付けられた力不足、そしてセルティックとの幸福な関係

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ