アルゼンチンの名門クラブで研鑽を積む16歳の大器、ワシノ・ハルキとは何者か

カテゴリ:海外日本人

加部 究

2018年01月15日

ヒザの傷めて全治10か月…逆境でも、思考は見事に前向きだ

「絶対に早く復帰します」と力強く言い切った鷲野。覚えておいてほしい名だ。

画像を見る

 172㎝、50㎏しかなくてガリガリだった少年は、アルゼンチンに渡って63㎏になった。
 
「とにかくよく肉を食べています。筋トレは言われるままにやってきただけ。でもこれからは、プロになるために自分の身体作りもしっかりと勉強していかなければ、と考えています」
 
 6人部屋の寮生活。空いた時間は、ひたすらサッカーについて考え、好きな選手の動画を繰り返し観る。
 
「(イバン・)ラキティッチのようなプレーをしたいですね。ツータッチくらいで決定的なパスを出す。自分がやりたいプレーをするのではなく、結果に繋がるために最良のプレーをする。ドリブルも、いま、そこに出すのがベストというパスコースを作るためにします。最近では(アントワーヌ・)グリーズマンのプレーも勉強しています」
 
 FIFAのルールで、日本人の選手は18歳になるまで公式戦に出場できない。それでも現在16歳の晴貴に焦りはない。
 
「トップの試合も観に行きますが、本当にレベルが高い。同世代のチームにも怪物クラスがいますが、それでもプロが決まっていません。でも焦らずトレーニングを続けていけば、絶対にあのピッチ(トップ)に立てると思っています」
 
 残念ながら晴貴は、オフの帰国中にトレーニングマッチに参加してヒザを故障。手術をして年内は日本で過ごすことになった。しかし、逆境でも、思考は見事に前向きだ。
 
「せっかくの機会に身体作りに取り組もうと思います。それに全治10か月との診断ですが、絶対にもっと早く復帰しますから」

 冒頭の紅白戦も、前日コーチと衝突し、前半はペナルティでベンチに置かれたが、後半から出場すると流れを変えてチームを逆転に導いていた。別次元の自己表現と主体性、それも確実にプロ向きである。

取材・文●加部究
 
【関連記事】
【高校サッカー勢力図】選手権出場プレーヤー・出身都道府県ランキングを発表!! あなたの出身地は何位?
中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二…を超える「最も衝撃を受けた」と鈴木啓太が引退記者会見で明かした“意外”な選手とは?
【J新卒内定選手一覧】高校サッカー選手権や大学サッカーで活躍したあの選手の進路は?
【コラム】今季のJクラブが教訓的に示した「DAZNマネー」の現実的な使い道
無名の若きサムライが、遠いボスニアの地で古豪とプロ契約!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ