【現地発】メッシが『D10S』になった夜――国民の反応とサンパオリ政権の課題は?

カテゴリ:ワールド

チヅル・デ・ガルシア

2017年10月12日

サンパオリが手腕を見せるのはこれからだ!

6月に就任してからは、巧みな戦術眼を持つ智将というよりも、モチベーターとしてチームを率いたサンパオリ。来夏までに、自らの理想的な戦術を叩き込めるだろうか? (C) REUTERS/AFLO

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 しかし、国中がメッシの3ゴールに沸き、予選通過の歓喜に酔い痴れたのも、エクアドル戦から一夜明けた朝までだった。
 
 翌日の午後からは、各スポーツ専門局が放送するサッカー専門番組において、指揮官のホルヘ・サンパオリに課せられた使命についてのディベートが早速展開された。全てはメッシの言う「W杯で良いプレーをして最高の結果を手にする」ためだ。
 
 6月初旬、チームが大陸間プレーオフ圏の5位に低迷する苦境の最中に代表監督に就任したサンパオリは、限られた時間を有効に使って、なんとか自動で予選を突破するための布陣を見出そうとした。
 
 試合前にメンバー全員が揃うわずか2日間のトレーニングでいくつものパターンを試し、最終的には前線に流動性を与える3-4-2-1というフォーメーションに落ち着いた。もちろん、これはサンパオリが采配を振るった予選4試合を戦うための対応策であり、基盤となる布陣は、これからW杯までの8か月間で固めていくことになる。
 
 代表の番記者たちが最も重要な課題のひとつと考え、サンパオリ自身も執着しているのが、メッシとパウロ・ディバラのコンビネーションを最大限に活用する策を考案することだ。そのためには、本大会までにハイレベルな親善試合を組む必要があり、今年2月に発足したAFAの新しい代表チーム部門の交渉力が試されることになる。
 
「D10S」となったメッシを活かすチームを作り上げるべく、サンパオリがその手腕を見せるのは、これからである。
 
文:チヅル・デ・ガルシア
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