【磐田】3年ぶり復帰の山田大記。決断までの真相と名波監督の期待度

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年09月16日

「あの人間性とサッカーIQの高さがあれば馴染みは早い」と名波監督。

「何気ないハーフターンも起点になる」と、名波監督も山田の加入に大きな期待をかける。(C) SOCCER DIGEST

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 3年間のドイツリーグでの戦いで、多くのことを身につけ、培ってきた。「スペースも時間も与えられない中で屈強な選手たちの激しいボディコンタクトにさらされる」(山田)ドイツのサッカーによってさらに磨かれた技術や判断、そしてフィジカルの強さ。それらが、恩返しの武器だ。
 
 名波監督が率いる磐田の試合は、ドイツで観戦。守備の組織の安定と、攻撃の形があることに、チームを離れる前に比べての進化を見るが、のびしろも「まだまだある」と感じた。
 
「名波監督のチームづくりはまだ最終形には至っていないと思うけど、すごくいい状態にチームを持ってきている。その中で、ここで前に守備にいけば奪えるとか、ここでスプリントして前に人数を瞬間的にかければチャンスが広がると感じることもあった。チームにしっかり合わせながら、攻撃のバリエーションを増やしていきたい」と山田。ドイツで成長した姿を見せながら、チームのレベルアップに献身するつもりだ。
 
「難しく考えなくても、あの人間性とサッカーIQの高さがあれば、馴染みは早い。間違いなく外国人選手をとるより効果的な補強」と言う名波監督が山田に最も期待しているのも、攻撃の活性化だ。
 
「ボールを受け素早くスッと前を向くハーフターンを、ピッチのどこででも、どんなに狭いところでもできる」(名波監督)ことが、山田の際立った強みのひとつ。前線、中盤でのワンタッチパスが、今の磐田の攻撃のスイッチになっているが、指揮官は「山田の何気ないハーフターンも攻撃の起点になる。スイッチ、ひいては攻撃の種類が増えると思う」と言う。
 
 多くのポジションをこなせるだけに、チーム内のあらゆるところで争いが激化することも、山田の加入がもたらすプラス効果として、指揮官は歓迎している。
 
 無論、山田も厳しい競争を勝ち抜かなければならない。「みんな調子がいいし、チームとしてうまくいっているということは、ポジションを得ることは簡単ではない」と、上位進出を窺うチームのレギュラー陣の壁の厚さは、自覚している。
 
 だが、それも山田の望むところだ。そもそも、競争が激しく自分をレベルアップできる場所に身を置きたいという思いも、海外移籍にこだわった理由のひとつだ。
「ポジションがいつもあるということが、サッカー選手にもたらす利点はあまりないのではないかとドイツで考えた。まだまだ力不足だし、もっともっと成長したいというなかでは、自分が求めていた競争が磐田でもできるということは、むしろありがたい」と、山田は言う。
 
 新しい力を備え、その壁を乗り越えた山田がどんなプレーを見せ、中村俊や川辺、川又らと、ピッチでどんな化学反応を起こすのか――。
 
今後どこまで順位を上げられるかということに加え、終盤戦を闘う磐田に新たな見どころが生まれた。
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