町田ユースがクラセン16強の快進撃! 背景にJ2最少人件費で戦うクラブの哲学あり

カテゴリ:高校・ユース・その他

大島和人

2017年07月28日

プレミアを戦っている選手はトライできない!? 町田ユースには「チャレンジさせる」発想がある。

「チャレンジ」をポリシーとする町田ゼルビアは、トップも現在4連勝と好調。昇格プレーオフ圏に勝点2差と迫る。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 指揮官はこう述べた。
「1回縦に仕掛けられてちょっとキュンキュンと行かれると、怖がって下がるでしょう?それがチームにとってはマイナスになる」
 
 一人目が寄せれば奪い切れなくても相手のスピードを奪い、精度を下げさせられる。そんな状況を二人目、三人目がすぐ利用できれば問題はなかった。ただ二人目、三人目がついてこないと「一人目のチャレンジ失敗」は単なる守備の穴になってしまう。
 
「チャレンジ」はトップチームも含めた町田のポリシーだ。トップチームは人件費がJ2最少規模(※2016年度Jクラブ個別経営情報開示資料より)でありながら、昨季のJ2では7位に入る戦いを見せた。ユースも横浜FMやFC東京に入れなかった人材を集めて戦っている。一方でそういう立ち位置を強みに変える発想が町田にはある。
 
「プレミアを戦っている子たちは、大人の戦い方をしないとペースを持っていかれてしまうことが分かっている。だからこそトライできないものがあると思う。でも僕らはそうじゃない。最後の須藤じゃないですけれど、彼らが球際のところで勝負を仕掛けないことに対して僕らはできる。そのメンタリティを持たせて次のステージ、トップに行かせたい」
 
 チャレンジには失敗がつきものだが、引き換えに得るものもある。町田ユースは「チャレンジをさせる」発想で選手のポテンシャルを引き出し、ベスト16入りを果たした。
 
取材・文:大島和人(球技ライター)
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