スソとデウロフェウのプレーは本田との差を明確に。
また、同じく冬のメルカートで加わったルーカス・オカンポスも、ここ3試合中2試合で出番を得ている。パフォーマンスが傑出しているとは言えないが、本田が半年以上かかっても得られなかったモンテッラの信頼を早くも手に入れつつある。
おまけに、本田の最大のライバルであるスソの復活も見逃せない。ここ数試合は勤続疲労からかやや身体が重そうで決定的な働きが少なかったが、ラツィオ戦ではゴールを取り戻した。4人に囲まれながら短い振りで放ったそれは、見事としか言えないゴラッソで、今シーズンが彼にとってブレイクの年であることを再び確認させるシーンだった。
ボローニャ戦とラツィオ戦におけるミランのゴールは、デウロフェウとスソの優れた個性を活かした完璧な個人技によるものであった。チームが苦しい時に、それを独力で解決するテクニックやスピード、そしてファンタジアだ。
だからこそモンテッラは明らか疲れが見えてもスソを外さないし、おそらくデウロフェウもしばらくは使い続けるだろう。突出したクオリティーを持った選手が、ミランを平凡なチームからより高みへと引き上げてくれると指揮官は確信しているのだ。
本田がスソやデウロフェウ、そしてオカンポスの後塵を拝しているのは、彼らよりテクニック、スピード、ファンタジアの質が低いからにすぎない。絶対的と言っていいほどの巨大な差があるのだ。
しかしボローニャ戦で証明されたように、ポーリのどんな境遇でもチームのために汗をかける選手――つまり本田も――も、目標にたどり着くためには大事なはずだ。だからモンテッラは彼らの存在を忘れないほうがいい。とくにこれから差し掛かるシーズンの山場においては、なおさらだ。
本田はボローニャ戦のシーンが象徴する通り、ミランへの帰属意識を失っているかもしれない。しかし彼は、モンテッラが何度も繰り返す通り、苦境に陥る今もトレーニングで全力を尽くす真のプロフェッショナルだ。出番さえ与えれば、きっとポーリのようにチームのために全力を尽くすに違いない。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
おまけに、本田の最大のライバルであるスソの復活も見逃せない。ここ数試合は勤続疲労からかやや身体が重そうで決定的な働きが少なかったが、ラツィオ戦ではゴールを取り戻した。4人に囲まれながら短い振りで放ったそれは、見事としか言えないゴラッソで、今シーズンが彼にとってブレイクの年であることを再び確認させるシーンだった。
ボローニャ戦とラツィオ戦におけるミランのゴールは、デウロフェウとスソの優れた個性を活かした完璧な個人技によるものであった。チームが苦しい時に、それを独力で解決するテクニックやスピード、そしてファンタジアだ。
だからこそモンテッラは明らか疲れが見えてもスソを外さないし、おそらくデウロフェウもしばらくは使い続けるだろう。突出したクオリティーを持った選手が、ミランを平凡なチームからより高みへと引き上げてくれると指揮官は確信しているのだ。
本田がスソやデウロフェウ、そしてオカンポスの後塵を拝しているのは、彼らよりテクニック、スピード、ファンタジアの質が低いからにすぎない。絶対的と言っていいほどの巨大な差があるのだ。
しかしボローニャ戦で証明されたように、ポーリのどんな境遇でもチームのために汗をかける選手――つまり本田も――も、目標にたどり着くためには大事なはずだ。だからモンテッラは彼らの存在を忘れないほうがいい。とくにこれから差し掛かるシーズンの山場においては、なおさらだ。
本田はボローニャ戦のシーンが象徴する通り、ミランへの帰属意識を失っているかもしれない。しかし彼は、モンテッラが何度も繰り返す通り、苦境に陥る今もトレーニングで全力を尽くす真のプロフェッショナルだ。出番さえ与えれば、きっとポーリのようにチームのために全力を尽くすに違いない。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。