名波ジュビロが内包する危うさ。第2ステージの急失速は"不運"や"偶然"ではない

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2016年11月06日

中村俊輔獲りは、指揮官の強い希望だと言われる。

磐田がオファーしたと言われる中村俊輔。この司令塔の獲得には、指揮官の強い希望があるという。(C)SOCCER DIGEST

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 例えば守備では、神戸のFWレアンドロは「彼らの最終ラインが高いことは分かっていた。だから、その裏と3バックの横を攻めることにフォーカスした」と話していた。
 
 上手く対応できぬまま同じような形から失点を繰り返した。昨季J2では夏場に守備ラインを下げて結果が出なかったこともあり、「今年はぶれない」という指揮官の強い思いもあったのかもしれないが、有効な手を打てなかった。
 
 昨季の磐田の強さの一因に、強力な外国人を名波監督が上手に操ったことがあったが、今年はそれも不発に終わった。ある時期、FWジェイは練習や試合での態度の問題で干された。指揮官としては当然の思いだったかも知れないが、エースの不在は間違いなく戦力ダウンにつながった。
 
 ジェイ、前述のパパドプーロスら大物を、今年は使いこなせなかった印象もある(11月5日にジェイとパパドプーロスは契約満了が発表された)。またカミンスキーは怪我で長期離脱、アダイウトンはノーゴールの期間が長く、昨季のようにシーズン途中で正解に導けなかった。
 
 シーズン終了翌日に加藤久GMの退任が発表された。今季も含め、補強は名波監督の意思が最大限反映されていると、クラブ関係者も口を揃えて認めるが、その傾向はさらに加速することが予想される。
 
 例えば、一部スポーツ紙で報じられた中村俊輔獲りは、指揮官の強い希望だと言われる。一方で「2年越し」と本人も語って獲得したDF中村太亮とFW斉藤和樹は、今年1年で言えば、その能力を発揮できたとは言い難い。
 
 来季4年目を迎えることが濃厚な名波体制だが、決して不安は小さくない。名波監督は、「自分は失敗から学ぶことができると思っている」という趣旨のことを会見で話したことがある。なにが良くなかったのか、なにが良かったのか。客観的な意見や視点を含めて、整理し分析することが来シーズンにつながる鍵かも知れない。
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