「最後に顔を上げて退団することができる」
ロムー氏は言った。「痛みは短い時間で消える。栄光は永遠だ」
仙台を愛したブラジル人ストライカーがいた。彼は東日本大震災の後に、杜の都に現われた。東北の復興に人一倍尽力した。そして、5年間で162試合に出場し、51ものゴールを生み出した。
(J1通算128試合・40得点、ナビスコカップ通算20試合・7得点、天皇杯通算8試合・3得点、ACL通算6試合・1得点)。
その名はウイルソン。今季で仙台から去る。その痛みは決して小さくない。だが、きっと薄れ、消えていくのだろう。それでも……。
「あの震災で大切な人を亡くした人も多い。家や、大切な物を失った人も多い。そういう人たちに、改めてお悔やみを申し上げたい。もし僕のプレーで勇気を与えられたのなら、こんなに幸せなことはない。
仙台を去るのは残念だ。神様にも、プレーするチャンスをくれたクラブにも、家族のように良くしてくれた選手たちにも感謝したい。サポーターに対しては、いろいろな想いがある。多くのメッセージをもらった。心から感謝している。
このファミリーが成長し続けるように願っている。何度でも言うけど、本当に最高な5年間だった。自分の仕事は果たせたんじゃないかな。だからこそ、最後に顔を上げて退団することができる」
クラブ史上最高のストライカーがいた記憶は色褪せない。2位となった記録は消えない。きっと、「栄光は永遠だ」。
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
仙台を愛したブラジル人ストライカーがいた。彼は東日本大震災の後に、杜の都に現われた。東北の復興に人一倍尽力した。そして、5年間で162試合に出場し、51ものゴールを生み出した。
(J1通算128試合・40得点、ナビスコカップ通算20試合・7得点、天皇杯通算8試合・3得点、ACL通算6試合・1得点)。
その名はウイルソン。今季で仙台から去る。その痛みは決して小さくない。だが、きっと薄れ、消えていくのだろう。それでも……。
「あの震災で大切な人を亡くした人も多い。家や、大切な物を失った人も多い。そういう人たちに、改めてお悔やみを申し上げたい。もし僕のプレーで勇気を与えられたのなら、こんなに幸せなことはない。
仙台を去るのは残念だ。神様にも、プレーするチャンスをくれたクラブにも、家族のように良くしてくれた選手たちにも感謝したい。サポーターに対しては、いろいろな想いがある。多くのメッセージをもらった。心から感謝している。
このファミリーが成長し続けるように願っている。何度でも言うけど、本当に最高な5年間だった。自分の仕事は果たせたんじゃないかな。だからこそ、最後に顔を上げて退団することができる」
クラブ史上最高のストライカーがいた記憶は色褪せない。2位となった記録は消えない。きっと、「栄光は永遠だ」。
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)