移籍市場での競争力を一気に高めているここ数年のユーベ。

このマロッタGDを筆頭とするユーベの強化部門の手腕はセリエAで随一で、ヨーロッパ全体で見ても間違いなくトップクラス。イグアイン獲得というビッグディール成立に大きな貢献を果たした。(C)Getty Images
ユベントスの歴代移籍金ランキングでも、イグアインの9000万ユーロはもちろん1位。トップ10は以下の通りだ。
【ユベントスの歴代移籍金ランキング】
1位:ゴンサロ・イグアイン|9000万ユーロ(ナポリから/2016年)
2位:ジャンルイジ・ブッフォン|5250万ユーロ(パルマから/2001年)
3位:リリアン・テュラム|4150万ユーロ(パルマから/2001年)
4位:パベル・ネドベド|4120万ユーロ(ラツィオから/2001年)
5位:ミラレム・ピャニッチ|3200万ユーロ(ローマから/2016年)
5位:パウロ・ディバラ|3200万ユーロ(パレルモから/2015年)
7位:エメルソン|2800万ユーロ(ローマから/2004年)
8位:ジエゴ|2700万ユーロ(ブレーメンから/2009年)
9位:マルコ・ディ・バイオ|2650万ユーロ(パルマから/2002年)
10位:アレックス・サンドロ|2600万ユーロ(ポルトから/2015年)
移籍金バブルだった2000年前後のユーベは、GKでは史上最高額の5250万ユーロで引き抜いたブッフォンをはじめ、DFでは歴代4位の4150万ユーロで買ったテュラム、さらにネドベドやエメルソンなど、国内のライバルから次々と主力を強奪。現在のバイエルンと同じく、「自分たちの戦力強化+ライバルの弱体化」という一石二鳥の補強が特徴的だった。
しかし、それを牛耳っていた強化担当のルチアーノ・モッジをはじめとするクラブ幹部が、2006年のカルチョポリで失脚。そのペナルティーでセリエB降格処分を受けたうえ、前述したセリエA全体の地盤沈下もあって資金力とブランド力が下落し、移籍市場での競争力を一気に失った。
2007年からの3年間に2000万ユーロ超で獲得したのは、2009年夏のジエゴとフェリペ・メロ(2050万ユーロ+マルコ・マルキオンニ/フィオレンティーナから)だけで、しかもこの2人がともに大失敗と体たらくが続いた。
しかし、2010年にサンプドリアで実績を残したジュゼッペ・マロッタをGD、その右腕のファビオ・パラティチをSDに招聘して以降は、資金力不足を目利きの良さと交渉力で補えるようになる。
さらに、自前で建設した新スタジアムの収入をはじめ、マーチャンダイジングの拡大、セリエAとチャンピオンズ・リーグの好成績がもたらす賞金などをバックボーンに、年間売上高は世界のサッカークラブの中でトップ10に入るレベルまで伸びた。
これによって、今やプレミアリーグのメガクラブ、スペインのビッグ2、バイエルンほどではないが、それに準じるレベルの補強資金を用意することが可能に。昨夏はディバラに3200万ユーロ、A・サンドロに2600万ユーロ、今夏はピャニッチに3200万ユーロ、そしてイグアインにセリエA史上最高額の9000万ユーロを投下するまでになっている。しかも、いずれも他国のビッグクラブとの熾烈な争奪戦を制してだった。
もちろん、イグアインへの大判振る舞いは、マンチェスター・U移籍が秒読み段階に入ったと言われるポグバの売却益を見込んでいる部分も小さくない。とはいえ、当初はプレミアリーグ行きを希望していたと噂されるイグアインを口説き落とし、さらにバルセロナからダニエウ・アウベスをフリートランスファーで、メディ・ベナティアをバイエルンからレンタルで迎え入れるなど、今夏はユーベの強化部門の優秀さがこれまで以上に際立っている。
【ユベントスの歴代移籍金ランキング】
1位:ゴンサロ・イグアイン|9000万ユーロ(ナポリから/2016年)
2位:ジャンルイジ・ブッフォン|5250万ユーロ(パルマから/2001年)
3位:リリアン・テュラム|4150万ユーロ(パルマから/2001年)
4位:パベル・ネドベド|4120万ユーロ(ラツィオから/2001年)
5位:ミラレム・ピャニッチ|3200万ユーロ(ローマから/2016年)
5位:パウロ・ディバラ|3200万ユーロ(パレルモから/2015年)
7位:エメルソン|2800万ユーロ(ローマから/2004年)
8位:ジエゴ|2700万ユーロ(ブレーメンから/2009年)
9位:マルコ・ディ・バイオ|2650万ユーロ(パルマから/2002年)
10位:アレックス・サンドロ|2600万ユーロ(ポルトから/2015年)
移籍金バブルだった2000年前後のユーベは、GKでは史上最高額の5250万ユーロで引き抜いたブッフォンをはじめ、DFでは歴代4位の4150万ユーロで買ったテュラム、さらにネドベドやエメルソンなど、国内のライバルから次々と主力を強奪。現在のバイエルンと同じく、「自分たちの戦力強化+ライバルの弱体化」という一石二鳥の補強が特徴的だった。
しかし、それを牛耳っていた強化担当のルチアーノ・モッジをはじめとするクラブ幹部が、2006年のカルチョポリで失脚。そのペナルティーでセリエB降格処分を受けたうえ、前述したセリエA全体の地盤沈下もあって資金力とブランド力が下落し、移籍市場での競争力を一気に失った。
2007年からの3年間に2000万ユーロ超で獲得したのは、2009年夏のジエゴとフェリペ・メロ(2050万ユーロ+マルコ・マルキオンニ/フィオレンティーナから)だけで、しかもこの2人がともに大失敗と体たらくが続いた。
しかし、2010年にサンプドリアで実績を残したジュゼッペ・マロッタをGD、その右腕のファビオ・パラティチをSDに招聘して以降は、資金力不足を目利きの良さと交渉力で補えるようになる。
さらに、自前で建設した新スタジアムの収入をはじめ、マーチャンダイジングの拡大、セリエAとチャンピオンズ・リーグの好成績がもたらす賞金などをバックボーンに、年間売上高は世界のサッカークラブの中でトップ10に入るレベルまで伸びた。
これによって、今やプレミアリーグのメガクラブ、スペインのビッグ2、バイエルンほどではないが、それに準じるレベルの補強資金を用意することが可能に。昨夏はディバラに3200万ユーロ、A・サンドロに2600万ユーロ、今夏はピャニッチに3200万ユーロ、そしてイグアインにセリエA史上最高額の9000万ユーロを投下するまでになっている。しかも、いずれも他国のビッグクラブとの熾烈な争奪戦を制してだった。
もちろん、イグアインへの大判振る舞いは、マンチェスター・U移籍が秒読み段階に入ったと言われるポグバの売却益を見込んでいる部分も小さくない。とはいえ、当初はプレミアリーグ行きを希望していたと噂されるイグアインを口説き落とし、さらにバルセロナからダニエウ・アウベスをフリートランスファーで、メディ・ベナティアをバイエルンからレンタルで迎え入れるなど、今夏はユーベの強化部門の優秀さがこれまで以上に際立っている。