自分の仕事を果たすことで自分の価値を証明
昨夏の“相馬勇紀の1試合”にも感じたものだが、やはり代表クラスの選手の能力というのはチームを動かす強さがある。シュミットがいることでDF陣は相乗効果をもって守備力を向上させ、攻撃面でもシュミットの選択が味方の力を引き出している。
さらにはこうした選手たちは得てして、仲間の心に響く言葉を持っているものだ。相馬は沈むチームの雰囲気に「シュートを外しても明日死ぬわけじゃない」「エナジーを出していく」と明るいキャラクターで鼓舞して回った。シュミットはどうか。彼はベルギーでのある経験を引き合いに出し、仲間たちの自覚を促すようなところがあった。
「僕もシント=トロイデンの時に5連敗ぐらいは経験したんですけど、やっぱりいかに選手の一人ひとりが、これがどれだけ自分のキャリアに響いてくるかっていうことを現実的に捉えられるかっていうこと。自分が当事者として、これを打破しなきゃいけないっていう風に思えるかどうかだと思うんですよ。
シント=トロイデンでも最終的には選手で話して、『もうこれは一人ひとりのキャリアに関わってくる状況だから、自分のために、自分のキャリアのために戦おう』みたいなことを、試合前の円陣で言った選手がいた。それでけっこう俺はグッときて、実際にもその試合で勝てた。僕の経験から言えるのは、そんな感じです」
自分の仕事を果たすことで自分の価値を証明し、それがチームにも波及していくことをシュミットはプレーと結果で示した。彼自身にも早期復帰の不安やプレッシャーはあったはずで、しかしそれも「期待されているのはすごく感じているし、それに見合った活躍をしないと名古屋グランパスのゴールは任されない。そこにふさわしい活躍ができるように」と自らを鼓舞していたという。
さらにはこうした選手たちは得てして、仲間の心に響く言葉を持っているものだ。相馬は沈むチームの雰囲気に「シュートを外しても明日死ぬわけじゃない」「エナジーを出していく」と明るいキャラクターで鼓舞して回った。シュミットはどうか。彼はベルギーでのある経験を引き合いに出し、仲間たちの自覚を促すようなところがあった。
「僕もシント=トロイデンの時に5連敗ぐらいは経験したんですけど、やっぱりいかに選手の一人ひとりが、これがどれだけ自分のキャリアに響いてくるかっていうことを現実的に捉えられるかっていうこと。自分が当事者として、これを打破しなきゃいけないっていう風に思えるかどうかだと思うんですよ。
シント=トロイデンでも最終的には選手で話して、『もうこれは一人ひとりのキャリアに関わってくる状況だから、自分のために、自分のキャリアのために戦おう』みたいなことを、試合前の円陣で言った選手がいた。それでけっこう俺はグッときて、実際にもその試合で勝てた。僕の経験から言えるのは、そんな感じです」
自分の仕事を果たすことで自分の価値を証明し、それがチームにも波及していくことをシュミットはプレーと結果で示した。彼自身にも早期復帰の不安やプレッシャーはあったはずで、しかしそれも「期待されているのはすごく感じているし、それに見合った活躍をしないと名古屋グランパスのゴールは任されない。そこにふさわしい活躍ができるように」と自らを鼓舞していたという。
国内では初のビッグクラブ所属という部分も彼は意気に感じているところがあるようで、「一番大事なのは自信を失わないこと。自分たちが名古屋グランパスにいるっていうこと、それがまず選手の一人ひとりに価値があるということだと思うし、ここは間違いなく大きいチーム」と、自信のよりどころにも持論を見せた。これだけの発信をしてくれれば、チームメイトたちも発奮しないわけがない。
連勝したとはいえ、8試合で2勝2分け4敗はまだまだ巻き返しに時間はかかる段階だ。一方でこの3連戦でもう1回勝つことは、眠れる獅子の目覚めを感じさせるところもある。
名古屋の背番号1とは常にチームを力強く支え、安心感を与える大きな背中を見せてくれるゴールキーパーのものだった。そのマスターピースがようやく戻ってきたからには、名古屋はここからが真価の問われるところ。
来年のワールドカップ出場を諦めないシュミットにとっても、“チームを勝たせるGK”であることの証明が、その近道となることは間違いない。名古屋の逆襲の準備は、いよいよ整いつつある。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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連勝したとはいえ、8試合で2勝2分け4敗はまだまだ巻き返しに時間はかかる段階だ。一方でこの3連戦でもう1回勝つことは、眠れる獅子の目覚めを感じさせるところもある。
名古屋の背番号1とは常にチームを力強く支え、安心感を与える大きな背中を見せてくれるゴールキーパーのものだった。そのマスターピースがようやく戻ってきたからには、名古屋はここからが真価の問われるところ。
来年のワールドカップ出場を諦めないシュミットにとっても、“チームを勝たせるGK”であることの証明が、その近道となることは間違いない。名古屋の逆襲の準備は、いよいよ整いつつある。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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