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【U-22日本代表 総括】パリ五輪の1次予選を無事突破。過酷な環境下でいかに勝ち抜いたか。三戸や松木の奮戦は好材料に

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2023年09月15日

課題と向き合って前進するのみ

要所で持ち味を発揮した山本(左)や鈴木唯(右)だったが、本来の実力を出し切れたとは言えず。写真:松尾祐希

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「(コンディション面だけではなく)同時にどんな状況で(チームに合流して)来るかというのもあった。いつ試合をして、どれくらい出たのか。自分のコンディションはどうなのか。そこを踏まえて、理想のプランではなかったのですが、我々はいろんなプランを持って選手を選んでいる」(大岩監督)

 実際に3戦連続で先発したのはGK鈴木彩艶(シント=トロイデン)のみ。2戦目の先発は初戦からフィールドプレーヤー全員を入れ替え、3戦目は初戦のメンバーを9人残したうえで、CB鈴木海音(磐田)に代えて木村をスタメンに戻して戦った。

 特に海外組のコンディションが思った以上に良くなかったのは想定外だったのだろう。過去の遠征では主力としてプレーしていたMF鈴木唯人(ブレンビー)やMF山本理仁(シント=トロイデン)も合流日とコンディションの問題で、先発出場が2戦目のみだった。

 サッカーをする環境として、今まで最も過酷だった。それでも、U-22日本代表は総力戦で乗り切って首位通過を決めたのは収穫。個人のパフォーマンスを見ても、可能性を示した選手もいた。

 三戸舜介(新潟)と松木はインサイドハーフのポジションで初戦と3戦目に先発出場を果たすと、前者はパス&ムーブで攻撃のリズムを作り、後者は強度の高いプレーとフリーランで存在感を発揮した。
 
 CBの木村も速さと強さでアピールし、ビルドアップでも攻撃の出発点として機能した。国内組の台頭はチーム力の底上げには欠かせない。厳しい環境の中でタフさを見せたことも含め、4月の最終予選に向けて明るい材料だろう。

 ただ、現時点ではパリ五輪出場に向けて、不安も残る。依然としてCBの層の薄さは気になり、海外組の選手が継続してクラブで試合に出られるかも不透明だ。さらにU-23アジア杯はインターナショナルマッチデー外で行なわれるため、思うように選手を招集できない可能性もある。だからこそ、山本は気を引き締める。

「(U-23アジア杯は)間違いなく強豪ばっかりだし、どこひとつとして簡単に勝てるチームはない。次の遠征や、日本での親善試合を経て、しっかり4月に標準を合わせてチームがレベルアップしていかないといけない」

 過酷な環境で勝ち切った点はプラスだが、守備を固めてくる相手に対する戦い方など改善すべき戦術的な要素もある。大岩ジャパンは4月までに進化を遂げられるか。首位突破という事実に浮かれることなく、課題と向き合いながら前進を続けていくしかない。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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