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【アナリスト戦術記】何をチョイスしても良いデータが並ぶJ2王者。明確なビジョンと戦術から来季J1で“新潟旋風”を予測

カテゴリ:連載・コラム

杉崎健

2022年11月03日

実に20選手が得点をマーク。本間のシーズン中の海外移籍も影響せず

9ゴールの谷口(写真)らチーム内得点王は3人。実に20選手が得点するなど、複数の選手が補いながら攻撃を牽引した。写真:滝川敏之

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 個人にもフォーカスを当てていくと、チーム内得点王が3選手もいることは特長だ。伊藤涼太郎選手、谷口海斗選手、高木善朗選手が9得点を挙げた。また、鈴木孝司選手も8得点を記録しており、谷口選手が不在時に結果を残したりと、複数の選手が補いながら攻撃を牽引した。

 5得点を記録した本間至恩選手が海外に移籍してからも、得点力が落ちるどころか6試合連続で複数得点を出した26節から31節しかり、実に20選手が得点をマークしたのも特長の1つだ。また、GK以外のポジションすべてで記録している。右サイドバックの藤原奏哉選手は4ゴールで、逆サイドの堀米悠斗選手と揃って徳島戦でゴールを決めた。

 攻守において全員が関わり、監督が目ざす勝利への固執も見られ、引き分けの数もリーグで2番目に少ない。これも、追いついての引き分けがほとんどで、追いつかれての引き分けは、アウェーのファジアーノ岡山戦のみ。

 まさに勝利への固執であり、先制をすれば必ず勝つ試合運びと、先制されても追いつき追い越すための勢いを見せた。逆転勝ちはロアッソ熊本戦とV・ファーレン長崎戦のみだが、ゼロではない。

 何をチョイスしても良いデータが並ぶが、J1で同等の結果が出ることを保証するものではない。これから新たな選手を加えるためのオフシーズンをうまく活用できるか、クラブとして、強化部としての動きも重要になってくる。ただ、明確なビジョンと戦術などが今季で見えたからこそ、スムーズに進むのではないか。

 継続と進化を期待しつつ、来季の新潟旋風を予測したい。長いシーズンを終え、見事に優勝と昇格を果たした成績と戦いぶりに敬意を表し、今回の対象とさせていただいた。
 
【著者プロフィール】
杉崎健(すぎざき・けん)/1983年6月9日、東京都生まれ。Jリーグの各クラブで分析を担当。2017年から2020年までは、横浜F・マリノスで、アンジェ・ポステコグルー監督の右腕として、チームや対戦相手を分析するアナリストを務め、2019年にクラブの15年ぶりとなるJ1リーグ制覇にも大きく貢献。現在は「日本代表のW杯優勝をサポートする」という目標を定め、プロのサッカーアナリストとして活躍している。Twitterやオンラインサロンなどでも活動中。
 
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