想いのこもった岩渕の大会初ゴール。
この日、岩渕がピッチに立ったのは72分。猛烈なチェイスで相手最終ラインにプレッシャーをかけ続けたFW大野忍に代わって登場した。すると交代直後から日本のチャンスの幅をさらに広げるべく、果敢に前線で走り回った。
岩渕の俊敏な動きは相手を翻弄し、運動量が落ちていたオーストラリアに大きな圧力をかけた。そして86分には、後方から受けたボールを左足でシュート。DFに当たって左CKとなるが、結果的にこのセットプレーから日本の決勝点が生まれた。
宮間がCKをゴール前に入れると、オーストラリアのサイモンがヘディングでクリアするが、こぼれ球を拾った宇津木がシュート。そして混戦のなかでDF岩清水梓が粘り強くつなぐと、ボールはゴール前でフリーだった岩渕のもとへ。
この試合の約24時間前、スタジアムで行なわれた前日練習後、岩渕は「途中出場で試合に入る選手はとても大切。フレッシュなプレーで試合を決める活躍をしたい」と話していたが、それが現実のものとなった。
倒れ込みながらボールを右足でふかさないように流し込んだ次の瞬間、岩渕は雄叫びを上げ、彼女を中心に歓喜の輪が広がった。
「やっぱり途中出場の選手が頑張らないとダメ。私は代表での得点が多くないから、このチームに貢献できたことが良かった」
試合後の岩渕は、少し照れながら白い歯を見せた。
「ここまで連れてきてくれたチームに、まずは感謝したい。(大会直前の国内合宿で)怪我をした右膝の状態をここまでにしてくれたドクターとスタッフにも感謝しかない。自分としても次につながる得点になったと思う。今日のゴールは特別なゴール」と話すその1点は、チームに勢いをもたらす大きな得点となった。
「自分の経験上、ベスト4からはじっくり試合に入って進めるよりも、勢いのあるチームが勝っていく。さらに自分たちのサッカーをバージョンアップさせていきたい」と、宮間も新しい勢いが生まれたことを静かに喜んだ。
日本はベスト4でイングランドと対戦することが決定(日本時間7月2日の8時~)。前回大会ではグループリーグで戦い、敗れている相手だけに苦戦は必至だろう。ただ、岩渕のゴールで生まれた勢いを手に、2大会連続の決勝進出、そして連覇へ一気に駆け抜ける準備はできた。
取材・文:馬見新 拓郎(フリーライター)
岩渕の俊敏な動きは相手を翻弄し、運動量が落ちていたオーストラリアに大きな圧力をかけた。そして86分には、後方から受けたボールを左足でシュート。DFに当たって左CKとなるが、結果的にこのセットプレーから日本の決勝点が生まれた。
宮間がCKをゴール前に入れると、オーストラリアのサイモンがヘディングでクリアするが、こぼれ球を拾った宇津木がシュート。そして混戦のなかでDF岩清水梓が粘り強くつなぐと、ボールはゴール前でフリーだった岩渕のもとへ。
この試合の約24時間前、スタジアムで行なわれた前日練習後、岩渕は「途中出場で試合に入る選手はとても大切。フレッシュなプレーで試合を決める活躍をしたい」と話していたが、それが現実のものとなった。
倒れ込みながらボールを右足でふかさないように流し込んだ次の瞬間、岩渕は雄叫びを上げ、彼女を中心に歓喜の輪が広がった。
「やっぱり途中出場の選手が頑張らないとダメ。私は代表での得点が多くないから、このチームに貢献できたことが良かった」
試合後の岩渕は、少し照れながら白い歯を見せた。
「ここまで連れてきてくれたチームに、まずは感謝したい。(大会直前の国内合宿で)怪我をした右膝の状態をここまでにしてくれたドクターとスタッフにも感謝しかない。自分としても次につながる得点になったと思う。今日のゴールは特別なゴール」と話すその1点は、チームに勢いをもたらす大きな得点となった。
「自分の経験上、ベスト4からはじっくり試合に入って進めるよりも、勢いのあるチームが勝っていく。さらに自分たちのサッカーをバージョンアップさせていきたい」と、宮間も新しい勢いが生まれたことを静かに喜んだ。
日本はベスト4でイングランドと対戦することが決定(日本時間7月2日の8時~)。前回大会ではグループリーグで戦い、敗れている相手だけに苦戦は必至だろう。ただ、岩渕のゴールで生まれた勢いを手に、2大会連続の決勝進出、そして連覇へ一気に駆け抜ける準備はできた。
取材・文:馬見新 拓郎(フリーライター)