大きな成長を示すFKを得たプレー
このゴールは彼の覚悟だけではなく、大きな成長を示すものでもあった。このFKを得たシーンに遡ると、彼は90分を通して相手DFと駆け引きをし続け、その蓄積したデータをもとに見事に判断を変えたファインプレーをしていた。
「東洋大のディフェンスラインが高い位置にあって、裏に抜け出せるタイミングが何回かあった。味方の選手が前向きでボールを運んだ瞬間には裏のスペースが常に空いていたので、収めるというより今日はシンプルに裏を狙うことは意識した」
「東洋大のディフェンスラインが高い位置にあって、裏に抜け出せるタイミングが何回かあった。味方の選手が前向きでボールを運んだ瞬間には裏のスペースが常に空いていたので、収めるというより今日はシンプルに裏を狙うことは意識した」
足下で収めるよりも裏を狙った方が有効的。この狙いに彼はあるスパイスを加えていた。それは相手の2CBがボールに積極的に来たり、アーリーヒットを仕掛けてくることを逆手に取ったものだった。
「立ち上がりから僕に体を当ててきて、自分のランニングコースを消してきたり、前をむかせない守備など、かなり賢い守備をしてきたので、それに対して自分に何が出来るか考えた」
その結果がランニングコースとパスコースを遮断してこようとした相手を察して、逆に佐藤がアーリーヒットをして遮断させないプレーだった。だからこそ、あそこで完全に入れ替わることができた。
「ああいう形でこれまで抜け出せなかったのですが、今回でプレーの幅を広げることができたと思います。ここからです」
手応えを感じた決勝での90分間。優勝と同じくらい価値のあるものを手にした佐藤は、残された2つのタイトル獲得に向けて、エースストライカーとしての牙をさらに研ぎ澄ませんと次なる戦いに早くも目を向けている。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「立ち上がりから僕に体を当ててきて、自分のランニングコースを消してきたり、前をむかせない守備など、かなり賢い守備をしてきたので、それに対して自分に何が出来るか考えた」
その結果がランニングコースとパスコースを遮断してこようとした相手を察して、逆に佐藤がアーリーヒットをして遮断させないプレーだった。だからこそ、あそこで完全に入れ替わることができた。
「ああいう形でこれまで抜け出せなかったのですが、今回でプレーの幅を広げることができたと思います。ここからです」
手応えを感じた決勝での90分間。優勝と同じくらい価値のあるものを手にした佐藤は、残された2つのタイトル獲得に向けて、エースストライカーとしての牙をさらに研ぎ澄ませんと次なる戦いに早くも目を向けている。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)