• トップ
  • ニュース一覧
  • 三笘薫はベルギーで躍動できるか。新天地の現状や指揮官の思惑、起用ポジション、出番の可能性について

三笘薫はベルギーで躍動できるか。新天地の現状や指揮官の思惑、起用ポジション、出番の可能性について

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2021年08月23日

左ウイングバック、あるいは2トップの一角か

さらなる成長を期して海外移籍を決断。Jリーグを席巻したその実力を、新天地でも披露したい。写真:徳原隆元

画像を見る

 夏の補強がなかったわけではない。しかも、ベルギー1部リーグでの実績を十分持つ選手を複数人獲得し、右SBバルト・ニーウコープのように、オランダリーグ優勝やCL出場経験のある選手も獲った。しかし、マッズ監督は「たとえ世界ナンバーワンの選手がチームに加わったとしても、いきなりレギュラーになることはない」と昨季のメンバーに全幅の信頼を置いている。

 これまでのところ、2年越しのオートマティズムは1部リーグの舞台で当たっている。なかでも昨季、19ゴール・8アシストを記録したダンテ・ファンゼイル、17ゴールを挙げたデニス・ウンダフの俊足2トップは1部リーグでも驚異のコンビだ。

 5節を終えた時点でファンゼイルは2ゴール・3アシスト、ウンダフは4ゴール・2アシストという立派な数字を残している。第5節のメヘレン戦(3-1でメヘレンの勝利)ではキックオフからわずか13秒で2人のコンビが炸裂し、ファンゼイルが電光石火の先制弾を決めている。

 チームのストロングである2トップを活かすべく、どんどん縦に速いパスを送るユニオンにおいて、攻守のつなぎ役のキャスパー・ニールセン、タメを作ったりリズムを変えられるテディ・テウマ主将のセントラルMFコンビは秀逸だ。

 ブライトンに籍を置き、今季いっぱいユニオンに貸し出される三笘薫は、戦術がある程度固まったチームの中で自身の特色を出す必要がある。マッズ監督は「私も見たうえで、役員会で彼の獲得を決めた」とベルギーメディアに語っている。
 
 8月13日付けの全国紙『ヘット・ニーウスブラット』は三笘のユニオン入団を『スペクタルは保証されている』と見出しを打ち、川崎フロンターレで30ゴール・19アシストを決めた前途有望のドリブラーであることを紹介している。

「課題もある。それは守備面。ときおりタスクを見失ってしまう。マッズ監督が厳しく指導することになるだろう。ヨーロッパのサッカーと生活に慣れさせるため、ブライトンは三笘をユニオンにレンタルしたのである」(『ヘット・ニーウスブラット』紙より)

 三笘獲得発表の前日、ユニオンは左ウイングバックのアーロン・シグルダルソン(現ACホーセンス)の退団を発表した。このことから三笘が現在レギュラーのロイック・ラプサンや、控えのマテュー・ソリノラと左ウイングバックのポジションを競うことになると見る向きがある。また、2トップの一角として試される可能性も大きい。

 マッズ監督は現在採用しているメンバー固定戦略について「いずれ負傷者、疲労、調子の低下などでスタメンを組み替える必要が出てくる。私は控えの選手のメンタルにも気を配りながらやりくりしていきたい」と語る。三笘もまずは控えとしてスタートし、虎視眈々とレギュラーの座を目指すことになるだろう。

取材・文●中田徹

【PHOTO】2021年夏に欧州で新天地を求めたサムライたち
 
【関連記事】
「日本代表の選手としても活躍できるように」三笘薫がライブ配信で川崎に感謝。移籍決断の心境を明かす
三笘薫は「天才」と呼べるのか。元日本代表ふたりが独自の視点で回答
「我々の唯一の希望だ」不調のロストフを救った橋本拳人の今季初ゴールに称賛!「ケント、良くやった!」
宿敵レンジャーズのサポーターに古橋亨梧への“人種差別行為”疑惑が浮上! セルティックは厳重抗議
ベンチ外が続く遠藤渓太、ウニオン・ベルリン指揮官が語ったその“理由”とは?「確かに今は控えに回っているが…」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ