「シャビとピルロの最後のマエストロ対決」も大きな見どころ。
豊福:CL決勝について、数日前にモウリーニョと話したそうですね。
ロホ:彼はシーズン後の遠征でオーストラリアにいるんだが、今回の決勝をどう見ているのか、聞いてみたんだ。答はシンプルだった。
「メッシがいるチームが、どんなときも優位だ」
深い(笑)。モウリーニョは何度もメッシと対戦してきたから。
豊福:個人的にはユーベにもチャンスはあると見ています。とくに中盤は質・量ともにバルサを上回っている。シーズンを通していまひとつだったピルロが、この大舞台で輝けるか、ですね。
ピルロが裏に何本もパスを通せる展開になれば勝機はある。ラキティッチとスアレスが、そうさせないようにがっつりと挟みにくるでしょうが。
ロホ:ユーベはセットプレーに関しても、バルサより上だ。バルサのセットプレーが改善されたと言っても、ユーベの高さには勝てないだろう。この強みを活かすCK、ゴール近くでのFKを得るためには、やはりユーベもある程度攻め込まなければならない。
豊福:キエッリーニの負傷は気がかりですね。ディフェンダーとしては器用でもスマートでもない。でも彼がいると、あの気迫がチームに乗り移る、そんな感覚があるんです。これはボヌッチにもバルザーリにも、ピケにもマスチェラーノにもないもの。
ロホ:出られなかったら、スアレスとの対決も見られない。それは残念だ(笑)。
豊福:シャビのバルサでのラストゲームという意味でも、記念すべき一戦ですね。
ロホ:個人的にもシャビとはいろいろな想い出があるから、最後だなんて信じられないね。2006年も09年も11年も、彼とはこれまでに3度もCL優勝を祝ってきたんだ。
豊福:ユーベのピルロも、これが最後の大舞台になるかもしれない。移籍の噂がありますから。
ロホ:「トリデンテ対ユーベの堅守」だけでなく、「シャビとピルロの最後のマエストロ対決」も、大きな見どころのひとつだね。
構成・文:豊福晋
協力:ルイス・フェルナンド・ロホ(マルカ紙) Luis Fernando ROJO(MARCA)
【著者プロフィール】
豊福晋
1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
Luis Fernando ROJO
ルイス・フェルナンド・ロホ
スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙『マルカ』でバルセロナ番を20年以上務め、現在は同紙のバルセロナ支局長。ヨハン・クライフら往年の選手とも親交が深く、ジョゼ・モウリーニョとはロブソンの通訳時代から親密な関係を築く。
ロホ:彼はシーズン後の遠征でオーストラリアにいるんだが、今回の決勝をどう見ているのか、聞いてみたんだ。答はシンプルだった。
「メッシがいるチームが、どんなときも優位だ」
深い(笑)。モウリーニョは何度もメッシと対戦してきたから。
豊福:個人的にはユーベにもチャンスはあると見ています。とくに中盤は質・量ともにバルサを上回っている。シーズンを通していまひとつだったピルロが、この大舞台で輝けるか、ですね。
ピルロが裏に何本もパスを通せる展開になれば勝機はある。ラキティッチとスアレスが、そうさせないようにがっつりと挟みにくるでしょうが。
ロホ:ユーベはセットプレーに関しても、バルサより上だ。バルサのセットプレーが改善されたと言っても、ユーベの高さには勝てないだろう。この強みを活かすCK、ゴール近くでのFKを得るためには、やはりユーベもある程度攻め込まなければならない。
豊福:キエッリーニの負傷は気がかりですね。ディフェンダーとしては器用でもスマートでもない。でも彼がいると、あの気迫がチームに乗り移る、そんな感覚があるんです。これはボヌッチにもバルザーリにも、ピケにもマスチェラーノにもないもの。
ロホ:出られなかったら、スアレスとの対決も見られない。それは残念だ(笑)。
豊福:シャビのバルサでのラストゲームという意味でも、記念すべき一戦ですね。
ロホ:個人的にもシャビとはいろいろな想い出があるから、最後だなんて信じられないね。2006年も09年も11年も、彼とはこれまでに3度もCL優勝を祝ってきたんだ。
豊福:ユーベのピルロも、これが最後の大舞台になるかもしれない。移籍の噂がありますから。
ロホ:「トリデンテ対ユーベの堅守」だけでなく、「シャビとピルロの最後のマエストロ対決」も、大きな見どころのひとつだね。
構成・文:豊福晋
協力:ルイス・フェルナンド・ロホ(マルカ紙) Luis Fernando ROJO(MARCA)
【著者プロフィール】
豊福晋
1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
Luis Fernando ROJO
ルイス・フェルナンド・ロホ
スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙『マルカ』でバルセロナ番を20年以上務め、現在は同紙のバルセロナ支局長。ヨハン・クライフら往年の選手とも親交が深く、ジョゼ・モウリーニョとはロブソンの通訳時代から親密な関係を築く。