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ミュラー、フンメルス…救世主は構想外から復帰した栄光の戦士たち?【数字が語るEURO2020優勝候補の「切り札」ドイツ代表編】

カテゴリ:国際大会

手嶋真彦

2021年06月15日

空白期間が長く続いた選手は、数字がリセットされてしかるべきとの考え方も

バイエルンのリーグ9連覇に大きく貢献したミュラー。およそ2年半ぶりに代表復帰を果たした。(C)Getty Images

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 フンメルスの個人勝率は33%(対象30試合中9試合の出場で3勝)。この9試合の中には、前回王者がまさかの早期敗退を喫した2018年W杯でメキシコと韓国に敗れた2試合と、18年秋のUEFAネーションズ・リーグでオランダとフランスに敗れた2試合が含まれる。

 同じCBで比較すると、まったく同じ期間(18年6月~19年3月)の対象5試合に出場しているアントニオ・リュディガーは勝率60%(5試合3勝)だったので、一律に勝率が低いわけではない。ちなみにフンメルスは“個人敗戦率”も高かった。EUROのノックアウトラウンドはPK戦でも勝ち上がれるので、負けないこともある意味では重要だ。

・フンメルスの個人敗戦率 44%(17年9月~18年11月の9試合で4敗)
・同時期のリュディガーの個人敗戦率 0%(17年9月~18年11月の5試合で0敗)

 実を言うとドイツ代表の大黒柱、トニ・クロースに対しても数字は手厳しい。個人勝率は45%(対象20試合で9勝)にとどまり、同じMFとの同期間(17年9月~21年3月)の比較でもヨシュア・キミッヒやレオン・ゴレツカの後塵を拝している。

・クロースの個人勝率 45%(20試合9勝)
・キミッヒの個人勝率 56%(18試合10勝)※
・ゴレツカの個人勝率 62%(13試合8勝)※

※対象30試合の個人勝率はキミッヒが62%(26試合16勝)、ゴレツカは65%(20試合13勝)だった。

 個人勝率はミュラーも40%(10試合4勝)と高くない。
 
「同じFWで最近結果を残しているのは、ニャブリです」

 語っているのは数字だ。たしかに19年以降の対象試合でセルジュ・ニャブリの個人勝率は69%(13試合9勝)。その13試合で8ゴール・3アシストを刻んでいる(トータルの個人勝率は15試合9勝で60%)。

 ただし、ミュラーのデータはフンメルスと同じ期間(17年9月~18年11月)のやや古いものであり、空白期間が長く続いた選手は数字がリセットされてしかるべきとの考え方もあるだろう。この理屈はフンメルスにも当てはまる。

「実際にミュラーは、ブンデスリーガでゴールとアシストを量産しています」

 直近の2020-21シーズンは32試合の出場で11ゴール・21アシスト。バイエルン・ミュンヘンでもチームメイトのニャブリは、27試合出場で10ゴール・5アシストだったので、ミュラーが大きく上回る。

 惨敗に終わった18年W杯の汚名を返上するには、やはり栄光の戦士たちの力が必要なのか――。まずは初戦のミュラーとフンメルスに注目だ。

データ参照元「FootyStats」 https://footystats.org/jp/

取材・文●手嶋真彦

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