【広島】佐藤寿人――理想と現実の狭間で見せるエースの意地

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年05月17日

ストライカーとしての葛藤を乗り越え、さらなる高みを目指す。

1トップ+2シャドーの関係性はまだ発展途上。ストライカーとしての葛藤を抱えつつも、「これもサッカー。良い意味で器用になりたい」と前を向く。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 鹿島戦のゴールでJ1通算得点数は148となった。

 中山雅史氏(元磐田、札幌)が持つJ1歴代最多得点記録の157ゴールまであと9点、前人未到のJ1・J2通算200ゴールにもあと2点に迫るが、「今年はなかなかコンスタントに点を取れてない」「前の選手が点を取っていかないと上に行けない」と反省の弁が先行する。チームとして攻撃面は試行錯誤している最中であり、ゴールを決めても“葛藤”が和らぐことはないのだという。

 だが、エースは決して下を向かない。

 
「これもサッカーだと思う。今まではいろいろな形でイメージを共有できる選手がいて、優勝もできた。でも、チームが年数を経て、メンバーの入れ替わりとともに特長も変われば、自分も対応していかなければいけない。良い意味で器用になりたい」
 
 鹿島戦では2失点を喫したものの、リーグ最少失点の守備が今季の広島の生命線だ。守備が計算できる分、攻撃面でどれだけプラスアルファを作り出せるかが、勝利の鍵を握るのは言うまでもない。
 
 理想と現実の狭間で佐藤がさらなる進化を遂げた時、2015シーズン版の広島は、もう一段ステップアップを果たすだろう。その瞬間へ向けて、希代のストライカーは死力を尽くす覚悟だ。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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