【CLポイント解説】圧倒的な個人技で3得点 バルサが完勝で勝ち上がりをほぼ決める

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2015年04月16日

好機を活かせなかったパリSGは指揮官の采配にも疑問点

パリSGにとって致命的だったのが、21分にベンチに下がったT・シウバ(左)の故障退場。交代したD・ルイスも本調子ではなく……。 (C) Getty Images

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4)数少ないチャンスを活かせなかったパリSG
 
 パリSGにも、散発的にとはいえ何度か決定機につながりそうな場面はあった。
 
 先制を許した後、前半27分にはカウンターからカバーニが決定機を得たが、ファーストタッチをミスしてシュートを打てず。後半の立ち上がりにも積極的なハイプレスでボールを奪っての逆襲で、パストーレが二度シュートを放っている。
 
 58分にもやはりカウンターから4対3の状況を作ったが、カバーニがプレー選択を誤り好機を生かせずに終わっている。数少ないチャンスをゴールに結びつけるしたたかさがなければ、バルセロナを脅かすことは難しい。
 
5)ブラン監督の采配にも疑問点
 
 ブラン監督は0-1で迎えた65分、ラビオを下げてやはり故障明けのルーカスを投入、システムを4-3-3(実質4-4-2)から、より重心が前にかかった4-2-3-1に変更して反攻に出ようと試みた。
 
 しかし、これでMFが1枚減った上に最終ラインの押し上げも甘くなってきたことから中盤がスカスカになり、反撃どころか逆にさらに押し込まれて危険な場面を作られるようになった。
 
 スアレスに喫した2点目、3点目も、組織で守ることができずにスペースを与え、D・ルイスが1対1の対応を強いられた結果と言うこともできる。
 
 欠場者や故障明けで本調子ではない選手が多い状況を考えれば、ここで無理をせずに0-1で試合をまとめて被害を最小限に抑え、敵地とはいえイブラヒモビッチ、ヴェッラッティが復帰してよりメンバーが揃う第2レグで勝負をかけるという選択もあったはずだ。
 
 それをせず、無理に攻勢に出る采配を振るった指揮官の焦りが、かえって墓穴を掘るという結果につながってしまった。
 
文:片野道郎
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