【強豪校レポート】矢板中央|組織力と多彩な個の融合で集大成のシーズンに

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2015年04月15日

Jのスカウトが注目する矢板中央のキーマン。

キャプテンであり、最終ラインの要でもある星。昨年度からコンビを組む川上優樹との息もピッタリだ。(C) SOCCER DIGEST

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■強烈なリーダーシップを持つスケール大のCB
DF 星キョーワァン(3年)
 
 コンゴ人の父と日本人の母の間に生まれ、サッカーを本格的に始めたのは中学から。親譲りの身体能力の高さと今後のさらなる伸びしろを感じさせるスケールの大きなCBとして注目を集めている。
 
 184センチの高さを活かした空中戦と、フィジカルを活かした対人プレーには絶対的な強さがあり、カバーリングにも優れた能力を見せる。この1年でJリーグのスカウト陣も注目する存在にまで成長した。
 
 さらに今年に入ると、周囲を圧倒するようなプレーぶりとは異なる側面で、成長が見て取れた。それは船橋招待フェスティバルの決勝戦での出来事だった。栃木SCユースとの“栃木ダービー”で、矢板中央は前半だけで2点のリードを許してしまう。
 
 しかし、後半になると新キャプテンに抜擢された星が率先して声を出し、チームを盛り立てると、1点を返した後半30分、CKの混戦から星が同点弾を叩き込む。気合いの雄叫びを上げたキャプテンの声に触発されたように、チームは直後の10分間でさらに2点を奪い、一気に試合をひっくり返した。
 
「彼のキャプテンシーには本当に助けられている」と高橋監督も語っており、その魅力はプレーだけでなく、責任感の強さにもある。チームが苦しい時にこそ進んで声を出し、仲間を鼓舞する。昨年から「来年のキャプテンはキョーワァン」と高橋監督に言わしめただけのことはある。
 
「プレーはまだまだ課題だらけだし、インターセプトがもっとできるようになりたい。キャプテンとして、強い気持ちでチームを率いたい」
 この意欲がある限り、この1年でさらに伸びるだろう。大きな可能性を持った逸材であることは間違いない。
 
取材・文:安藤隆人
 
※4月9日発売の『高校サッカーダイジェストvol.10』では、矢板中央のさらに詳しいレポートを掲載しています。
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