【強豪校レポート】矢板中央|組織力と多彩な個の融合で集大成のシーズンに

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2015年04月15日

高橋監督「周囲からの良い評価を敢えて選手たちに伝えている」

矢板中央サッカー部は、1971年に創部し、2004年度にインターハイ、選手権に初出場。09年には選手権で4強入りを果たした。主なOBには富山貴光(大宮)、湯澤洋介(栃木)らがいる。

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紅白戦では、実戦さながらの激しい球際の攻防も見られる。練習には熱気がみなぎっている。

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 今冬の高校選手権では、全国に名を轟かせる流経大柏という牙城の攻略にあと一歩と迫った。大善戦を見せた選手たちの多くは2年生で、それだけに新シーズンの注目校に矢板中央を挙げる関係者は少なくない。
 
 チームを率いる高橋健二監督も「しっかり結果を出したい年」と決意を語る。今年を勝負のシーズンと位置付ける矢板中央の現状と注目のポイントを指揮官へのショートインタビューと、今季のキーマンから紐解く。
 
――◆――◆――
 
■高橋健二監督インタビュー
 
――いよいよ新しいシーズンが始まります。今年のチームはいかがですか?
 
「今年に懸ける思いは相当強いです。昨年のチームは、中心選手に2年生が多かったということで、今年はその選手たちが最上級生になります。しっかり結果を出したいという年ですね。
 
 これまでも良い代はありました。でも面白いもので、去年のように『厳しい』と言われている時の方が、選手権に出られたりするんですよね。今年は自分だけでなく、周りからも『良い代』と言われているので、そういう周囲の評価を敢えて選手たちに伝えて、『驕りや甘さが出るとやられてしまうぞ』と、危機感を持たせています」
 
――新チームとなり、2月には県新人戦を制しました。
 
「新人戦こそ優勝しましたが、大事な大会はまだこれから続くので、奢ることなく、基礎から練習していくことが大事だと思います。去年のチームは厳しかったと言いましたが、夏から冬に掛けての伸びは素晴らしかった。
 
 インターハイで前橋育英に完敗しましたが、そこから3年生が大きく成長して、選手権に出場できた。2回戦では流経大柏を相手に善戦できたのは(1-1の末にPK負け)、チームの大きな自信になったと思います。昨年の3年生の成長を今の2、3年生たちは見ているので、自分たちの代でそれを活かしてほしいですね」
 
――昨年の経験や悔しさを糧にできる分、今年のチームに求めるものもレベルが上がるのでは?
 
「やはり、自分たちに足りないものがあったからこそ、勝てなかったと受け止めてほしいですね。ではその足りないものはなんだったのかと言うと、守備力とつなぐ力だと考えています。
 
 今年のポイントは、矢板中央がこれまで特徴としてきたハードワークと守備力をさらに高めていく。そして、それらを活かしながらも、今まで失うことが多かったマイボールを、いかに緩急を付けながらしっかりとつないでいけるか。
 
 相手に時間とスペースを与えないようにハードワークをして、マイボールになった時にはシンプルに前線にボールを入れるばかりでなく、しっかりとつないで、より個の能力を使って崩していく。そうしたチームにしていきたいですね」
 
――今年1年でどれだけ成長できるか、楽しみなチームと言えますね。
 
「戦術的により高いレベルを目指したいですし、また多彩な個性を持つ選手たちが揃ったので、いかにその個を活かしながら、組織的に戦えるか。そこが楽しみでもあります」

矢板中央を率いる高橋監督。昨年度の反省から、しっかりとつないで主導権を握るサッカーを目指す。

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