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ジーコが熱望した鹿島加入のMFディエゴ・ピトゥカとは何者か? 一度は破談した移籍交渉がなぜ成立したのか――【現地発】

カテゴリ:Jリーグ

リカルド・セティオン

2021年01月22日

白紙に戻った契約交渉が再び動き出したワケ

 しかし、ここに来て移籍が成立した。それはピトゥカ自身の意向が働いたようだ。彼は移籍問題のプレッシャーを抱えながら、プレーしたくなかった。もし自分を評価してくれているなら、今すぐに移籍をさせてほしいとチームに迫ったようだ。彼はジーコを深く尊敬してもいる。

 一方サントスは、1月31日に行なわれる決勝に向けて選手とは良好な関係でいたかった。決勝では心身ともに最高のコンディションでプレーさせたい。もしここで移籍を阻止したら、クラブに不信感を持ち、モチベーションが低下しかねない。そして注目度の高い決勝で酷いピパフォーマンスをしたら、移籍話がなくなる可能性もある。目の前の確実な鹿島のオファーを失いたくない。

 皆が納得する解決する解決策は、鹿島が少し多めにサントスに移籍金を払って、交渉を成立させることだった。鹿島は160万ドルより高い値段を払ったようだが、その金額に関しては両クラブとも公にしていない。

 サントスのサポーターは、ピトゥカには400万ドル(約4億円)は下らない価値があると思っているので、それ以下で売った事実が知れると抗議が起こる可能性もあるからだ。移籍金の額はわからないが、3年契約で1年延長のオプション付き、ピトゥカの年俸は約3倍近くになる。
 
 ピトゥカは、ボカ・ジュニオルスを3-0で下したリベルタドーレス杯の準決勝・第2レグでは、ピトゥカはこの試合で1ゴール・1アシストの活躍を見せた。

 フィジカルが強く、運動量とスピードを兼備。性格は真面目でチームメイトを尊重する。ジーコは振る舞いの正しい頭のいい選手が好きだ。

 鹿島は本当に良い選手を獲得したと思う。

文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。

 
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