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溢れる涙を抑えきれず…前橋育英vs桐生一、県予選3回戦で実現した「群馬頂上決戦」の明暗

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2020年10月22日

「この試合にかけて2週間取り組んできた。でも結果に繋がらなくて…」

来季の神戸入りが内定している櫻井が左足でゴールを狙う。試合後は溢れる涙が止まらなかった。写真:安藤隆人

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 3点差になり、もう攻めるしかなくなった前橋育英のエンジンがようやく掛かった。だが、3点のリードはあまりにも重すぎた。

 60分、MF熊倉弘達の縦パスを受けたFW鈴木雄太がドリブルから鮮やかなスルーパス。これに抜け出したFW中村草太が飛び出してきたGKを交わして1点を返す。後半アディショナルタイムには鈴木が2点目を挙げるが、届かず。3-2で桐生一が前橋育英の連覇を6で止めて準々決勝進出を決めた。

「全国優勝という目標を持って育英に入ってきたし、この試合にかけて2週間取り組んできた。でも結果に繋がらなくて、本当に悔しいし、唯一の後悔です。もう少しこのメンバーでやりたかった」

 試合後、前橋育英の櫻井は溢れる涙を抑えきれなかった。それほど両者にとってこの一戦は重要であり、高校サッカー人生を懸けた戦いであった。それは泣き崩れる前橋育英の選手たち、勝利して感極まる桐生一の選手たちの姿を見れば一目瞭然であった。

 だが、まだ3回戦。桐生一の田野監督は前橋育英に勝利したことに喜びを表しながらも、自戒をするようにこう口にした。

「狙いは全国で勝つことであって、育英ではない。怖いのは来週以降です。決勝は自然と気合いは入りますが、準々決勝、準決勝が重要。この試合でも選手たちは本当に伸びたと思うし、こういう試合をもっと選手たちに経験させてあげたいので」

 明暗はくっきり分かれた。3回戦で実現した『群馬頂上決戦』は、ここでどちらかが敗れ去ってしまうことがもったいないと思えるほど、ハイレベルで白熱した激戦であった。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

8強進出を決めた桐生一の田野監督は「準々決勝、準決勝が重要」と気を引き締めて次戦に臨む。写真:安藤隆人

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