「山形、山口の敗戦が大きなポイントに」(小野社長)
13節の町田戦は、4バックから「失点が多いために採用した」(フベロ監督)3バックに切り替えて臨み、スコアレスドロー。続く金沢戦は6得点の完封勝利を飾ったが、勢いは続かない。以降は4バックと3バックを併用し、それぞれの良さが出た試合もあるが、3バックは5バックとなって後ろに重たく、攻撃が薄くなり、4バックは自陣のスペースを突かれて失点しやすい傾向が続いた。
ボール奪取のプレスも真夏の連戦が続くなかで希薄になり、また組織的とは言えなかった。ミスパスだけではなく、守備プレーのミスによる失点も多く、ディフェンスの整備は課題であり続けた。
一方の攻撃面は、実装されたとは言えないが、フベロ監督が植えつけてきたサイド攻撃の意識、パスワークのテンポや展開については進化も見られた。しかし、ゴール前まで良い形でボールを運ぶも、ラストパスとシュートの精度を欠いて自分たちの時間に得点できず、先に失点して苦しんだ。
20節の栃木戦は二度先行しながら、ロスタイムに決勝点を浴びてホームで逆転負け。直近の22節・山形戦は0-1、続く山口戦は0-3とアウェーで連敗を喫し6戦勝利なし。
「フベロ監督には大変期待をしていたし、彼の考え方を大事にして、3年計画でJ1の我々がいるべき位置に行けるように準備していこうと考えていた。しかし、目標としていた勝点80から離れてきてしまい、このまま彼に任せるのか、どこかで代えるのかということを何度も打ち合わせをし、今回の究極の選択、決断に至った。最終的には山形、山口の敗戦が大きなポイントになった」
会見で、小野勝社長は今回の監督交代の経緯をそう語った。
■
鈴木監督は、磐田のスカウト担当などを経て、2000年の秋に初めて磐田の監督に就任。個人戦術に優れる名手が揃い、当時すでに強豪の地位にあったチームに、前線から組織的なプレスを仕掛ける攻撃的な守備と、攻守において全員が常にボールの位置の変化に対して細かくポジションを修正することを新たに導入、徹底させて攻撃的サッカーを磨き、チームをレベルアップ。
中盤の中央に名波を置く独特のシステムを用い、01年、02年と圧倒的な強さでJリーグを席巻した最強サッカーを作り上げ、Jリーグの最優秀監督に2年連続で受賞した実績を持つ。
ボール奪取のプレスも真夏の連戦が続くなかで希薄になり、また組織的とは言えなかった。ミスパスだけではなく、守備プレーのミスによる失点も多く、ディフェンスの整備は課題であり続けた。
一方の攻撃面は、実装されたとは言えないが、フベロ監督が植えつけてきたサイド攻撃の意識、パスワークのテンポや展開については進化も見られた。しかし、ゴール前まで良い形でボールを運ぶも、ラストパスとシュートの精度を欠いて自分たちの時間に得点できず、先に失点して苦しんだ。
20節の栃木戦は二度先行しながら、ロスタイムに決勝点を浴びてホームで逆転負け。直近の22節・山形戦は0-1、続く山口戦は0-3とアウェーで連敗を喫し6戦勝利なし。
「フベロ監督には大変期待をしていたし、彼の考え方を大事にして、3年計画でJ1の我々がいるべき位置に行けるように準備していこうと考えていた。しかし、目標としていた勝点80から離れてきてしまい、このまま彼に任せるのか、どこかで代えるのかということを何度も打ち合わせをし、今回の究極の選択、決断に至った。最終的には山形、山口の敗戦が大きなポイントになった」
会見で、小野勝社長は今回の監督交代の経緯をそう語った。
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鈴木監督は、磐田のスカウト担当などを経て、2000年の秋に初めて磐田の監督に就任。個人戦術に優れる名手が揃い、当時すでに強豪の地位にあったチームに、前線から組織的なプレスを仕掛ける攻撃的な守備と、攻守において全員が常にボールの位置の変化に対して細かくポジションを修正することを新たに導入、徹底させて攻撃的サッカーを磨き、チームをレベルアップ。
中盤の中央に名波を置く独特のシステムを用い、01年、02年と圧倒的な強さでJリーグを席巻した最強サッカーを作り上げ、Jリーグの最優秀監督に2年連続で受賞した実績を持つ。
ポゼッション、長短のパス、前線からのプレスなど、当時のスタイルとフベロ監督が志向したサッカーの方向性は大きくは違わない。鈴木監督は、「大きなサイドチェンジも含めて幅を使った展開は、以前私が指揮を執った時にはほとんどなかった。今季試合を見ていて、あのサイドチェンジは非常に効果的だと感じている」と前監督のサッカーの長所は活かす考え。
「ただ、それだけだと相手も予測して読まれてしまうので、縦への攻撃ももっと必要だと感じている。前節も攻撃は非常に良いリズム、テンポでやれていたが、組み立てや展開のところでもう少しボールを動かせると良い。その点については、オフザボールの動き、サポートに問題がある」
攻撃の修正点については、さらにこう続ける。
「ボール保持者が苦しいのに、周りが動いていないこともあるので、オフの動きがもっと必要。相手がどう守備をしようが、相手のやり方を見抜いてチャンスを作るクリエイティブさが欲しいし、オン・オフの関係の判断を高めていくこと、個々の特長をもっと活かすことも得点を挙げるポイントだと思う」
「ただ、それだけだと相手も予測して読まれてしまうので、縦への攻撃ももっと必要だと感じている。前節も攻撃は非常に良いリズム、テンポでやれていたが、組み立てや展開のところでもう少しボールを動かせると良い。その点については、オフザボールの動き、サポートに問題がある」
攻撃の修正点については、さらにこう続ける。
「ボール保持者が苦しいのに、周りが動いていないこともあるので、オフの動きがもっと必要。相手がどう守備をしようが、相手のやり方を見抜いてチャンスを作るクリエイティブさが欲しいし、オン・オフの関係の判断を高めていくこと、個々の特長をもっと活かすことも得点を挙げるポイントだと思う」