敗れた大宮戦で連動した守備の意識づけが進む
そして千葉戦は、前節・大宮戦から先発7人が入れ替わり、主力選手たちが復帰して勝利を収めた。ボールを奪いに行くエリアは大宮戦より後方になり、高い位置でのボール奪取から速攻を繰り出す回数は減ったが、これはカウンターが得意な千葉の特徴を考慮したことに加えて、前線に入ったウタカが守備にパワーを割く選手ではないことも影響している。
ウタカはある程度のチェイシングにとどめておき、代わりにもうひとりのFW、この日はモッタがプレスバックも含めて守備で汗をかく。甲府でもチームメイトだった曽根田穣が「ウタカが前線でパワーを発揮するには、もうひとりのFWが守備の負担を担ってくれる2トップのほうがパワーを使える」と話したように、J2得点ランク首位を走るストライカーの脅威を引き出すために、チームとしての守備に微調整を施したと見るべきだろう。そのかわりにボールを失った瞬間に、ボール付近の選手は相手の攻撃を遅らせること、その間に他の選手はすばやく持ち場へ戻って守備を形成することは徹底させた。
ウタカはある程度のチェイシングにとどめておき、代わりにもうひとりのFW、この日はモッタがプレスバックも含めて守備で汗をかく。甲府でもチームメイトだった曽根田穣が「ウタカが前線でパワーを発揮するには、もうひとりのFWが守備の負担を担ってくれる2トップのほうがパワーを使える」と話したように、J2得点ランク首位を走るストライカーの脅威を引き出すために、チームとしての守備に微調整を施したと見るべきだろう。そのかわりにボールを失った瞬間に、ボール付近の選手は相手の攻撃を遅らせること、その間に他の選手はすばやく持ち場へ戻って守備を形成することは徹底させた。
「これまで守備に切り替わる瞬間の作業が遅かったけれど、スピード感が出てきた。相手のスピードを吸収する選手がいて、(持ち場に)戻る選手がいる。そこもよくなった。指示の声も通っていました」(實好監督)と振り返っている。守備の方法に変化はあっても、チームとして連動すること、そのための原則の部分での意識付けという意味で、大宮戦には価値があったのだ。