「賢さとクオリティを持った選手」と森山監督はポテンシャルを評価
田島監督が指摘したポイントは、その後の代表でも顔を覗かせる。昨年9月のアジア選手権予選では3試合に出場。初戦のラオス戦(○4-0)では途中出場し、続くカンボジア代表(○8-0)との一戦には先発出場を果たして2得点を挙げた。しかし、マレーシア(△2-2)との最終戦ではスタートからピッチに立つも苦戦。最後までスタミナが持たず、ゴールに絡めないまま終わった。
だが、このU−16アジア予選が北野にとって成長のきっかけとなる
「自分が変わったのは去年のアジア予選。体力が80分も持たず、前半で息が切れて、足もつっていました。そこで森山監督から『最後まで戦えない奴は使えない』と言われたんです。その時に自分は今までにない悔しさを味わい、以降は所属チームでも“戦うこと”を意識するようになったんです」
以降は所属クラブでも自身の課題と向き合い、少しずつ意識に変化が見られるようになっていく。そうした積み重ねが今回の代表活動で花開いた。
チーム結成後から継続的に招集している森山監督も北野の成長に細めている。
「体格的に『ヒョロヒョロでどうなの?』と言われることもありましたが、賢さとクオリティを持った選手。可能性を感じて代表に呼び続けていました。今までは逞しさがない印象を持っていましたが、今回のトレーニングマッチでは五分五分のボールでも力強く戦えるようになったと感じています」
柏戦では今までとは見違えるような力強さを見せていた。雷による中断再開後の前半22分にはハーフウェーライン付近からゴール前まで全速力で駆け上がり、相手のオウンゴールを誘発。その後も献身的にプレーし、技術以外の部分で大きな進歩を見せた。
11月下旬開催のU-16アジア選手権に向けて成長の跡を示した一方で、物足りない部分もあった。結局のところ、ゴールやアシストを残せていないからだ。本人もそれは自覚している。「目に見える結果は残していないのでこれからの課題」。逞しさを増したエース候補は、現状に一喜一憂せず、一歩ずつ前に進んでいく。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)
だが、このU−16アジア予選が北野にとって成長のきっかけとなる
「自分が変わったのは去年のアジア予選。体力が80分も持たず、前半で息が切れて、足もつっていました。そこで森山監督から『最後まで戦えない奴は使えない』と言われたんです。その時に自分は今までにない悔しさを味わい、以降は所属チームでも“戦うこと”を意識するようになったんです」
以降は所属クラブでも自身の課題と向き合い、少しずつ意識に変化が見られるようになっていく。そうした積み重ねが今回の代表活動で花開いた。
チーム結成後から継続的に招集している森山監督も北野の成長に細めている。
「体格的に『ヒョロヒョロでどうなの?』と言われることもありましたが、賢さとクオリティを持った選手。可能性を感じて代表に呼び続けていました。今までは逞しさがない印象を持っていましたが、今回のトレーニングマッチでは五分五分のボールでも力強く戦えるようになったと感じています」
柏戦では今までとは見違えるような力強さを見せていた。雷による中断再開後の前半22分にはハーフウェーライン付近からゴール前まで全速力で駆け上がり、相手のオウンゴールを誘発。その後も献身的にプレーし、技術以外の部分で大きな進歩を見せた。
11月下旬開催のU-16アジア選手権に向けて成長の跡を示した一方で、物足りない部分もあった。結局のところ、ゴールやアシストを残せていないからだ。本人もそれは自覚している。「目に見える結果は残していないのでこれからの課題」。逞しさを増したエース候補は、現状に一喜一憂せず、一歩ずつ前に進んでいく。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)