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【現役監督のCL展望】経験値でアトレティコが凌駕。RBライプツィヒは退団したエースの穴が…

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2020年08月13日

「アンチフットボール」を平然と繰り返すだろう

 アトレティコは、リバプール戦でもそうだったように、RBライプツィヒにボールと主導権を委ねて受けに回り、自陣に築いた堅固なブロックが奪ったボールを、間髪入れず前線に送り込んで、そのセカンドボールからの速攻を狙うという得意のスタイルを徹底するだろう。

 RBライプツィヒはポゼッションによるビルドアップもこなすチームだが、個々のプレーヤーの能力に限界があり、がっちり守備を固めたアトレティコを遅攻で崩せるほどのクオリティーはない。彼らの狙い目はむしろ、敵陣でのボールロスト直後にゲーゲンプレッシングで即時奪回し、そこからのショートカウンターで一気にフィニッシュを狙う形だろう。
 
 しかしもちろん、アトレティコもそれは十分承知の上だ。ボールを奪っても無理につなごうとはせず、安全なところに動かしてそこから素早く前線に送り込むという、「アンチフットボール」を、彼らは平然と繰り返すだろう。

 アトレティコは前線にモラタ、D・コスタという、スピードとフィジカル的な強靭さを併せ持ち、それほど精度が高くないロングボールでも一定の確率でどうにかしてしまう能力を備えたアタッカーを擁している。1試合に一度か二度、うまくロングボールをつないでカウンターで決定機を作り出すだけで、アトレティコが勝利を収めるには十分だ。

 さらに言えば、アトレティコはセットプレーの強さにも定評があり、ゴールを奪うために相手の守備を崩し切ったりカウンターを決めたりする必要すらない。もし延長にもつれ込むことになっても、その時にはベンチからジョレンテやカラスコといった、ワンプレーで違いを作り出すタレントが出てきて決定的な仕事をする余地が残っている。

 絶対的なクオリティーで上回るトップレベルのスーパーメガクラブが相手だと十分とは言えないが、RBライプツィヒのクラスであれば、相手に思い通りのプレーをほとんどさせずに勝利を奪い取るのも、それほど難しいことではないだろう。

分析●ロベルト・ロッシ
翻訳・構成●片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト8月6日発売号』より転載。同号では、一発勝負の短期決戦となるチャンピオンズ・リーグを大展望している。

【分析者プロフィール】
1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった選手時代は名将サッキや元日本代表監督のザッケローニに師事し、99年に引退。01~08年はインテルなどでザッケローニのコーチ兼スカウト。その後はイタリアの下部リーグで監督を務め、19年1月からチェゼーナ女子(セリエB)を率いる。
 
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