驚異の治癒力で奇跡を起こすのか
ただ、8日にボールを使った練習ができたとしても、アタランタ戦まで4日しかない。コロナ禍による3カ月間の中断に加え、捻挫による15日間の中断まで起きた以上、いくら怪物でもコンディションを100%にするのは難しい。
とは言うものの……。仮に全て順調に進んだ場合、エムバペはアタランタ戦のマッチペーパー入りばかりか、後半に30分間ほど投入されるかもしれない。それどころか、先発して60分間前後プレーする可能性も生まれる。パリ中、そしてフランス中で期待が膨らんでいるのも、無理はない。
なにせ、エムバペが怪我でピッチを去った7月24日のサンテティエンヌ戦の前半33分から8月2日現在まで、パリSGはロスタイムを除いて計177分プレーしているが、ゴール数は「0」。怪物を欠いたパリSGは、加速力も決定力も奪われている。
公式戦2試合における決定力不足を指摘されたトーマス・トゥヘル監督は8月1日、メディアに激昂した。「毎試合4~5ゴール決めるチームがあったら僕に見せてよ。不可能だろ! 僕には明らかだ。君たちはいつもネガティブなものを探している。99ポイントがポジティブでも、100ポイント目(のネガティブ)を探すんだ」と怒り心頭だった。
7月26日、涙するエムバペの写真とともに「奇跡だけ」の大見出しを一面に掲載したのはフランス紙『L’EQUIPE』。奇跡が起きない限りアタランタ戦出場は無理、という意味をこめた大見出しだった。
果たして、21歳の怪物は、本当に奇跡を起こしてリスボンのピッチに出現するのだろうか。
テキスト・結城麻里
text by Marie YUUKI
とは言うものの……。仮に全て順調に進んだ場合、エムバペはアタランタ戦のマッチペーパー入りばかりか、後半に30分間ほど投入されるかもしれない。それどころか、先発して60分間前後プレーする可能性も生まれる。パリ中、そしてフランス中で期待が膨らんでいるのも、無理はない。
なにせ、エムバペが怪我でピッチを去った7月24日のサンテティエンヌ戦の前半33分から8月2日現在まで、パリSGはロスタイムを除いて計177分プレーしているが、ゴール数は「0」。怪物を欠いたパリSGは、加速力も決定力も奪われている。
公式戦2試合における決定力不足を指摘されたトーマス・トゥヘル監督は8月1日、メディアに激昂した。「毎試合4~5ゴール決めるチームがあったら僕に見せてよ。不可能だろ! 僕には明らかだ。君たちはいつもネガティブなものを探している。99ポイントがポジティブでも、100ポイント目(のネガティブ)を探すんだ」と怒り心頭だった。
7月26日、涙するエムバペの写真とともに「奇跡だけ」の大見出しを一面に掲載したのはフランス紙『L’EQUIPE』。奇跡が起きない限りアタランタ戦出場は無理、という意味をこめた大見出しだった。
果たして、21歳の怪物は、本当に奇跡を起こしてリスボンのピッチに出現するのだろうか。
テキスト・結城麻里
text by Marie YUUKI