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【指揮官コラム】チェンマイFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|異国の地で認められるために――

カテゴリ:特集

サッカーダイジェスト編集部

2015年02月24日

良い準備とは、勝利を掴んだ時の準備。

アウェーでの開幕戦とホーム開幕戦を観戦に訪れた三浦監督の友人の伊藤さん。自身もプロスキーヤーとして、結果がモノを言う世界に身を置いた経験を持つ。

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 彼は当時のアルペンスキー界で、一番強いフランス選手に勝って記録を出したのだ。
 
 すると翌日からたくさんの人に話し掛けられた。その一番強い選手も、すごく嫌な奴だったのに話し掛けて来たらしい。
 
 僕らは彼のことを親しみを込め「雄一郎」と呼ぶが、その優しい雄一郎が「その時には殴ってやろうと思いましたよ」と冗談半分で笑っていた。
 
 今の僕が置かれている立場も同じだろう。皆に信頼されたかったら、信じてもらいたかったら、結果を出すこと。どんなに努力をしようが、プロセスを大事にしようが、結果を見せなければ誰も認めない。
 
そこで一言。
「終わり良ければ、すべて良し!」
 
 昔の人は本当に素晴らしい言葉を残している。この言葉は深過ぎる。
 
 終わりが良ければ本当に良いのか? プロセスは大事ではないのか? 前回のコラムでは努力と準備が大事であると言ったが、今回はまるで真逆のことを言っているようだ。
 
 しかし、矛盾はしていないはずだ。最終的に結果を出すためにこそ、プロセスが大事になるのだから。
 
 人は結果を出すために多くの努力をしようとする。しかし、人の半分しか努力してない人間が結果を出す時もある。
 
 なぜ、そんなことが起きるのか?
 
 おそらく結果を出した人間のほうが、努力の仕方が正しかったということだろう。
 
 良い準備とは勝利を掴んだ時の準備。良い努力も同じ。良いサッカーにも勝利が含まれている。「良い」という言葉には、結果も含まれているのだと思う。
 
「良いサッカーをしたけど、結果が付いてこなかった」という表現はよく使われるが、究極的には結果が付いてこなかったサッカーを「良いサッカー」とは言わないのだろう。
 
 雄一郎は、フランス語を駆使して我がチームのモロッコ、カメルーン選手とのコミュニケーションを助けてくれている。ちなみに彼は英語も話せるので、ほぼ不自由なくチェンマイでの滞在を楽しんでいるようだ。
 
 異国で困難に直面した当時を「面白かった」と話す雄一郎から、僕は密かに学んだ。自分ももっと、ここで強くなろうと……。
 
2015年2月23日
三浦泰年
 
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