北九州の小林監督は「飛び出すタイミングというのが少し違う……。やられました」と脱帽
ピッチイン直後に磐田が得たPKの場面は、FWとして蹴りたい気持ちがあったが、先発のルリーニャにボールを渡した。その時、宮崎からかかった「誠也は流れの中で決めればいいよ」という声は、そのまま自分の心の中の声に重なった。
思いを叶えたのは61分、大森が中央でボールを持ったのを目の端でとらえながら、ディフェンスラインに一瞬身を潜めて裏へ抜ける滑らかな動きでフリーに。大森から相手の股を抜く極上のスルーパスを受けると、ファーストタッチはやや大きくなったが、スライディングしながらトゥキックでGKの股を抜くシュート。「気持ちでゴールに」押し込んだ。
「誠也の特長は練習で掴めていた。いい身体の向きをつくっていたので、そこにパスを出せてよかった」と大森。「大森さんが持った時に 回りのDFとの距離があるのを感じた。あとは、オフサイドにかからないことだけを意識した」と中野。敵将の小林監督は、「押し込まれてからの守備は悪くなかったが、中野選手は飛び出すタイミングというのが少し違う……。やられました」とその力量に脱帽した。
思いを叶えたのは61分、大森が中央でボールを持ったのを目の端でとらえながら、ディフェンスラインに一瞬身を潜めて裏へ抜ける滑らかな動きでフリーに。大森から相手の股を抜く極上のスルーパスを受けると、ファーストタッチはやや大きくなったが、スライディングしながらトゥキックでGKの股を抜くシュート。「気持ちでゴールに」押し込んだ。
「誠也の特長は練習で掴めていた。いい身体の向きをつくっていたので、そこにパスを出せてよかった」と大森。「大森さんが持った時に 回りのDFとの距離があるのを感じた。あとは、オフサイドにかからないことだけを意識した」と中野。敵将の小林監督は、「押し込まれてからの守備は悪くなかったが、中野選手は飛び出すタイミングというのが少し違う……。やられました」とその力量に脱帽した。
PK失敗の後の淀みがちの空気を払った中野の先制点で、磐田はさらに攻勢に。85分に山本のクロスをルキアンがヘッドで豪快に決めて2-0とし、「どうしても勝たなくてはならない」と監督が語った試合をものにした。
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「先週から今週に今週にかけて、コンティションがさらに良い感じになってきていて、シュートも(本来の)自分に近い感覚で打てるようになって自信を持って試合に入れた」と中野。「(動きに)制限がある膝の状態と毎日向き合い、葛藤しながら進んできた。磐田でのリーグ戦のゴールは2年ぶりというのは遅いが、実を結んでよかった」と、試合後は安堵が滲む笑顔。
「自分も含めてベンチやベンチ外の選手が活躍しないと、この連戦は勝てない。いつ出番が来てもいいように、ここからゴールを量産できるように、コンディションを上げながら頑張っていきたい」と決意を新たにした。
取材・文●高橋のぶこ