J1リーグ2節
清水エスパルス―名古屋グランパス
7月4日(土)/18:00/IAIスタジアム日本平
名古屋グランパス
今季成績(1節終了時):7位タイ 勝点1 0勝1分0敗 1得点・1失点
意欲的な取り組みは、どうやら成果を得たようだ。金崎夢生の新型コロナウイルス罹患により(その後、ランゲラックも罹患)、5週間用意された準備期間のうち、2週間を全体練習に費やせなかったが、「すべてをポジティブに“この期間で最高の準備をして最高のゲームをできるように”」というマッシモ・フィッカデンティ監督の号令に、選手は応えた。
清水戦前々日に行なわれたオンライン取材において、阿部浩之は「ほとんどの選手が90分戦える状態になっている」と答え、相馬勇紀も「特に今週は身体がキレてきたなと感じています」と自信を覗かせる。試合勘、チームトレーニングの数は他チームに比べて少なくとも、メンタル面の充実を含め、臨戦態勢を整えられたと見ていい。
とはいえ、どれだけの戦いができるかは未知数だ。6月1日を最後にチームの全体練習は非公開が続いており、同20日に行なわれたJ3岐阜との練習試合は45分×3本で1-0の辛勝だった。もちろん、約3か月ぶりとなった対外試合は手探りな部分が多く、中谷進之介も「長い時間をプレーすることしか考えられなかった」と戸惑いを口にしている。
名古屋――“マッシモ流名古屋”の戦い方は、中断期を経ても不変
その後、おそらくJ1勢を相手にした非公開でのトレーニングマッチを経て再開初戦に臨むわけだが、コンディション面での不安は解消されつつあるとはいえ、やはり“出たとこ勝負”の感覚は他チームに比べて大きいのは否めない。
ただし、それだけに集中できている部分もある。前々日会見においてフィッカデンティ監督は、情報が少なく、普段のような対戦相手の分析をできないことを逆手にとるように、「自分たちの準備をしっかりするということで、明後日の試合を迎える」と腹を据えている。そして何をすべきかというコンセプトについては、上出来と見ていた今季のリーグ、ルヴァンカップ両開幕戦を引き合いに、確認するように語った。
「こちらから常に仕掛ける。守っていても、守らされているのではなく、自分たちがどう守りたいという形に持っていくサッカーをやりたい。相手がボールを持っていれば、どこからでもボールを奪いにいくサッカーをやる上では、走るサッカーにもなる。体力面でもすごくエネルギー消費が多くなるし、そこに伴う犠牲心も持っていなければいけない。どんな相手に対しても続けてチャレンジしていこうと、選手たちとは話している」
“マッシモ流名古屋”の戦い方は、中断期を経ても不変だ。攻守に仕掛け、ピッチの制圧にかかるようなサッカーで、いきなり始まる連戦の滑り出しを、最高の形で迎えるつもりである。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
ただし、それだけに集中できている部分もある。前々日会見においてフィッカデンティ監督は、情報が少なく、普段のような対戦相手の分析をできないことを逆手にとるように、「自分たちの準備をしっかりするということで、明後日の試合を迎える」と腹を据えている。そして何をすべきかというコンセプトについては、上出来と見ていた今季のリーグ、ルヴァンカップ両開幕戦を引き合いに、確認するように語った。
「こちらから常に仕掛ける。守っていても、守らされているのではなく、自分たちがどう守りたいという形に持っていくサッカーをやりたい。相手がボールを持っていれば、どこからでもボールを奪いにいくサッカーをやる上では、走るサッカーにもなる。体力面でもすごくエネルギー消費が多くなるし、そこに伴う犠牲心も持っていなければいけない。どんな相手に対しても続けてチャレンジしていこうと、選手たちとは話している」
“マッシモ流名古屋”の戦い方は、中断期を経ても不変だ。攻守に仕掛け、ピッチの制圧にかかるようなサッカーで、いきなり始まる連戦の滑り出しを、最高の形で迎えるつもりである。
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)