再開後のクラスター発生は絶対に避けたい
【ポイント3】新型コロナウイルス対策のモデルとなろう
Jリーグは新型コロナウイルス感染症に対して迅速かつ的確に対応してきた。他のイベントより早い段階で「中断」を決定し、その後はプロ野球と連携して専門家の意見を聞きながら対策を練り、再開に漕ぎつけた。選手や審判員など関係者全員3,000人以上を対象にPCR検査を実施したのも、検査数が少なかった日本では異例だった。
しかし、本当の難しさは再開後にある。無観客で再開した後、まず5,000人まで、続いてキャパシティーの50%まで、といったように段階的に観客を増やしていく。この間、感染の拡大、クラスターの発生は絶対に避けなければならない。
Jリーグは新型コロナウイルス感染症に対して迅速かつ的確に対応してきた。他のイベントより早い段階で「中断」を決定し、その後はプロ野球と連携して専門家の意見を聞きながら対策を練り、再開に漕ぎつけた。選手や審判員など関係者全員3,000人以上を対象にPCR検査を実施したのも、検査数が少なかった日本では異例だった。
しかし、本当の難しさは再開後にある。無観客で再開した後、まず5,000人まで、続いてキャパシティーの50%まで、といったように段階的に観客を増やしていく。この間、感染の拡大、クラスターの発生は絶対に避けなければならない。
リーグ戦が成立するかどうかというだけではない。もし、Jリーグが試合の開催と感染拡大防止の両立に成功すれば、その経験は他競技とも共有できるし、来年に延期された東京五輪開催への指針ともなりうる。だが、これだけ綿密に対策を練ったJリーグで感染拡大が起こってしまったら、他のあらゆるイベントが開催不可能ということになりかねない。日本のスポーツ界全体に対して、Jリーグが負う責任の重さは計り知れない。
文●後藤健生(サッカージャーナリスト)
文●後藤健生(サッカージャーナリスト)