【J再開後の注目株|北九州】新型コロナ“第2波”に揺れるホームタウン。難局のチームで存在感を示すキャプテンの矜持

カテゴリ:Jリーグ

上田真之介

2020年06月08日

トレーニングで必ず先頭に立つ

 チームでは開幕までにCBが相次いで離脱。福岡戦では、川上はボランチでの出場を有力視されていたが、急遽、CBへとポジションを下げた。それでもJ3時代にボランチとCBをこなした経験を活かし、意欲的にラインを押し上げるなど攻撃重視のサッカーを体現。守備でも身体を張り、数的不利な状況でのカウンターを受けても、ゴールを死守するなど、0-1で敗れたとはいえ、福岡の分厚い攻撃陣を最少失点にとどめた。

 敗戦も手応えのあるものだった。川上は惜敗したゲームを「できたこと、できなかったことをチームで整理してまた、次の試合に向けて準備していきたい」と振り返り、気持ちを新たにした。

 小林監督は川上を「ぶれない選手」と評価する。

「ゲームに勝った次の週は楽しいし、負けると考えごとが増えるという状況になっても、彼はトレーニングで必ず先頭に立っている。我々がチャレンジするには引っ張る選手がいる。シーズンを通して伸びていくチームを作ってほしいし、そういう個人であってほしい」
 
 再開後も川上のパフォーマンスがカギを握るはずだ。「今のサッカーは強度が高い。切り替えの早いサッカーをしていく」(小林監督)というチームコンセプトを考えれば、視野が広く、リスクコントロールもできる川上は貴重な存在と言える。戦術練習が満足にできないままに再開日を迎えた場合、ピッチ上のコンダクターとしての役割も担うだろう。

 それに、北九州の現実を考えれば、チームを複数に分けたまま再開を迎える可能性は否定できない。川上のいくつものポジションに難なく対応できるユーティリティさは、その事態に陥っても頼もしい。

「自分のプレーをしっかりすることを考えて、その上でチームを引っ張っていきたい」。川上は今年のシーズンをそう見据えている。今年のレギュレーションを考えれば、距離が近いという点で、敗れた福岡との再戦も早々に組まれるかもしれない。難局で矜恃を示すキャプテン。精神的なタフさと冷静な頭脳を活かし、厳しい状況の北九州でチームの先頭に立ってみせる。

取材・文●上田真之介(フリーライター)

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