「僕はマークを巻いてるだけ」南アでの大抜擢!長谷部誠が難局で見せた振る舞いとは?【日本代表キャプテンの系譜】

カテゴリ:連載・コラム

元川悦子

2020年06月02日

松井大輔が抱いた違和感。急造キャプテンが担っていた役割は?

南アでは守備的なサッカーのなかで自身の役割を貫いた。写真:サッカーダイジェスト

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 結果的に岡田監督の賭けは成功した。イングランド戦から阿部勇樹(浦和)をアンカーに配した4-1-4-1の超守備的布陣にシフトしたことで、チーム全体が落ち着いたのだ。楢崎正剛(名古屋CFS)から川島永嗣(ストラスブール)へのGK変更も、キャプテン交代同様にチームの風通しをよくする効果があった。

 20代前半の本田圭佑(ボタフォゴ)や長友佑都(ガラタサライ)らにしてみれば、年齢の近い長谷部や川島には本音をぶつけやすいし、松井ら30歳手前のグループも言いたいことが言える。若手や中堅が力を発揮するようになれば、ベテラン勢も「俺たちも負けてはいられない」という雰囲気になる。まさに指揮官の狙い通りにチーム全体が前向きに進み始めたのである。

 6月4日のコートジボワール戦(シオン)を経て、南アのベースキャンプ地・ジョージに入ってから、岡田監督は本田の1トップ起用というさらなる秘策に打って出た。ジンバブエとのテストマッチで代表初の右サイドに抜擢された松井も「え、右?」と驚きを隠せなかったという。

「最初にハセからボールを受けた時に『なんか、おかしい』と感じたんです。ハセとの距離感が遠くて、前には圭佑しかいない。コマちゃんが上がってくるのを待てばいいのか、ハセを待てばいいのか分からなかった。ハセに『なんで上がってこないの?』って言ったら、『え?』って顔してたけど、『これって自分で行けってことか』と後になって気づいた。嘉人(大久保=東京V)と圭佑の3人で攻める形なんだとね」

 長谷部と遠藤保仁(G大阪)、阿部勇樹の中盤3枚は、あまり高いポジションを取らず、守備重視の役割に徹していた。長谷部にしてみれば「自分たちが全部フォローするから前3人には自由に行ってほしい」ということだったのかもしれない。そうやって要所要所でスペースを埋め、ピンチを未然に防ぎ、献身的にチームを支えることでしか、急造キャプテンの役割は果たせない……。彼自身はそんな心境でいたのではないか。
 

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