• トップ
  • ニュース一覧
  • “トルコのメッシ”に“CL決勝弾男”など評判倒れ…ドイツ人記者が選ぶブンデス過去20年のワースト11【現地発】

“トルコのメッシ”に“CL決勝弾男”など評判倒れ…ドイツ人記者が選ぶブンデス過去20年のワースト11【現地発】

カテゴリ:ワールド

マルクス・バーク

2020年05月29日

「将来のスーパースター」と持て囃されたアルゼンチン人MF

バーク記者がワースト監督として選んだのがこのフロンツェックだ。(C) Getty Images

画像を見る

 中盤は3枚。オルランド・エンゲラールは、数多くのオランダ人が歴史に名を刻んできたシャルケで、残したのは失望だけ。1シーズンだけでチームを去った。

 そのシャルケで、同じくらい惨めだったのがカルロス・グロスミュラーだ。ブンデスリーガで通用すると証明した試合は皆無だった。

 アルゼンチンの名門エストゥディアンテスからバイエルンへ引き抜かれたホセ・ソサは、「将来のスーパースター」と持て囃されたが、実質在籍2シーズンでブンデスリーガでは35試合で2得点・1アシスト。その後はレンタルに出され、すぐに忘れ去られた。

“トルコのメッシ”と騒がれ、鳴り物入りでドルトムントに加入したエムレ・モルは、自分をメッシと勘違いしているかのようだった。まるでピッチにいるのは自分だけで、チームメイトは要らないといっているかのように、独りよがりのプレーを連発。せっかくの才能をあのように無駄にしてしまうのは、非常に腹ただしい。

 ポルト時代にはチャンピオンズ・リーグのファイナルで決勝点となるゴールも奪ったカルロス・アウベルトは、前評判が先行し、加入後に能力不足を露呈する典型的なケースだ。このブラジル人アタッカーは、ブレーメンで同胞ジエゴの相棒として期待されたが、何の爪痕も残さなかった。
 
 最前線に配したマルクス・ベリは、スウェーデン代表でも、クラブレベルでも優秀なストライカーであることを証明してきた。だが、ハンブルク時代はまるで別人だった。エース候補として迎え入れられながら、実質3シーズンで54試合に出場し、奪ったゴールは2点だった。

 最後の監督は、1試合の勝点平均だけで評価するのはフェアではないだろう。ミヒャエル・フロンツェックが率いたのは、アーヘン、ビーレフェルト、ボルシアMG、ハノーファーといった中小クラブで、1試合平均0.95ポイントという結果ゆえに選んだわけではない。ブンデスリーガで156試合も指揮しながら、自分のチームに明確なスタイルを植え付けることができなかったからだ。強い気持ちと情熱をチームの信条にしようとして、かえって選手たちを硬直させるケースが少なくなかった。

文●マルクス・バーク
翻訳●円賀貴子

【著者プロフィール】
長年ドルトムントを中心に取材を続け、ドイツ公共放送の人気スポーツ番組「Sportschau」のウェブ版でドイツ代表番も務める。ドルトムント在住。
 
【関連記事】
本田、バロテッリ、カッサーノ…現地識者が選ぶセリエA過去20年のワースト11
“給料泥棒”や“史上最低”など汚名を残した男たち――英熟練記者が選ぶプレミア過去20年のワースト11【現地発】
“ペップ最大の汚点”や“迷走マドリーの象徴”etc――スペイン人記者が選ぶラ・リーガ過去20年のワースト11【現地発】
ドイツ人記者が選ぶブンデスリーガ過去20年のベスト11「唯一バイエルンでプレーしなかったのが…」【現地発】
香川、内田、高原、長谷部…ブンデス1部でプレーした日本人選手の「リアル評」は? ドイツ人記者に訊く【現地発】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ