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プロになれずに消えてしまった“魂の点取り屋”と“怪物”の人生【元アルゼンチン代表DFの手記/第2章】

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年05月25日

普通は恥ずかしい形のゴールでも…

独特なヘアースタイルをしていたカルリートス(中央)。しかし、ゴールに対する欲求はチーム随一だった。 (C) Gentileza/AJ

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 僕らが3点をリードしていたある試合では、パブリート・ロドリゲスがドリブルで2人抜いてエリア内に踏み込んだところでシュートを打ち、GKが右手で弾いたボールがリバウンドしてカルリートスの後頭部に当たってゴールになったことがあった。

 普通は恥ずかしくて、照れ笑いするだろう。でも、カルリートスはエンブレムにキスをしながら振り向くと、雄叫びをあげながらコーナーに向かって走って行ったんだ。
 
 あれは、魂から湧き出て来るような叫びだった。ゴールを愛する者の叫びだ。だから、ストライカーは常にゴールを探し求めるんだ。それは天賦のもので、カルリートスがストライカーとして生まれた証拠だった。

 彼はAFA(アルゼンチン・サッカー協会)主催の下部リーグで9軍から5軍までずっとチーム一の点取り屋だった。最近になって記録を破られるまでは、エル・ビチョ(※アルヘンティノスの愛称)の下部組織の歴代得点王でもあった。

 チャンスがなかったのか、それともチャンスを活かすことができなかったのかは、今もわからない。地方のチームに移籍して、何度か怪我を負ってから、完全に消えてしまった。カルリートスがなぜトップチームでプレーできなかったのか、その理由は未だに僕にもわからない。
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