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カズ、中田、中村、本田…セリエAを彩った歴代日本人選手の「リアル評」は? イタリア人記者に訊く【現地発】

カテゴリ:海外日本人

パオロ・フォルコリン

2020年05月06日

明暗が分かれたふたりのレフティー

インテルで丸7年プレーした長友はこの名門で副キャプテンも務めた。(C) Getty Images

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 99年夏にヴェネツィアにやってきたMF名波浩は、「これまでイタリアには存在しなかった最強の日本人選手」という触れ込みだったが、これはマウリツィオ・ザンパリーニ会長のいつもの大仰な物言いのひとつだった。24試合で1ゴールを挙げたものの、ほとんど印象に残るプレーはなかった。シーズン終了とともにチームを去ったが、誰もそれを嘆く者はいなかった。

 同じレフティーでも、2002年夏にイタリアの南部(レッジョ・カラブリア)にやってきたMF中村俊輔(現・横浜FC)はずっと良かった。「素晴らしい左足を持っている」という前評判は間違っていなかった。とりわけFKは掛け値なしに素晴らしかった。ほとんど歩いていたと言っていいほど走らなかった印象があるとはいえ、開幕早々にいきなり3試合連続ゴールを挙げた鮮烈な活躍は忘れられない。

 中村の後に続いた3人はインパクトを残せなかった。FW柳沢敦(03年夏にサンプドリアに加入。メッシーナでもプレー)、MF小笠原満男(06年夏にメッシーナに加入)、FW大黒将志(06年夏にトリノに加入)だ。
 
 06年夏にカターニャに加入したFW森本貴幸(現アビスパ福岡)は素晴らしいタレントだったが、運がなかった。デビューのアウェー戦でいきなりゴールを挙げてサポーターを沸かせたものの、すぐに左足の靭帯を損傷。長欠を余儀なくされ、復帰後も故障前の輝きを取り戻せなかった印象だ。それでも、ファンは彼を愛し、息子のように扱った。北イタリアのノバーラに移籍する時には、皆が涙で見送ったものだった。

 森本がカターニャでプレーしている間に、小柄ながら抜群のスピードを持った、明るい日本人がやって来た。10年夏にチェゼーナに加入した長友佑都(現ガラタサライ)だ。

 ユウトは「カテナチオの国」にやってきた初の日本人DFだ。サイドバックで何度もピンチを救ったかと思えば、鋭い攻撃参加でも貢献した。チェゼーナで半年を過ごした後、名門インテルへ大栄転。ロッカールームでのジョークと、おどけたお辞儀パフォーマンスで、瞬く間にインテリスタの心を掴んだ。

 もちろんサン・シーロでのパフォーマンスも申し分なく、日本人のイメージをあらゆる点で覆した。公式戦210試合で11ゴールという成績は、イタリア人DFでもなかなか残せるものではない。18年冬にトルコに去った時は、誰もが悲しんだものだ。
 
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