• トップ
  • ニュース一覧
  • 「ネガティブな意味で驚きしかない」プレミアリーグは6月8日に再開できるのか? 英国人記者が探る可能性【現地発】

「ネガティブな意味で驚きしかない」プレミアリーグは6月8日に再開できるのか? 英国人記者が探る可能性【現地発】

カテゴリ:ワールド

田嶋コウスケ

2020年04月27日

再開のための2つのポイントとは?

 さらに、リーグ再開となっても難しさを抱える。プレミアリーグは1か月半の短期間で今シーズンの日程を消化する計画を立てている。選手には事前に新型コロナウイルスの検査を行ない、スタッフや報道関係者を含めて「陰性」と出た者しかスタジアム入室を認めない。また、試合会場を限定し、選手をホテルに隔離して日程を消化する案を検討しているようだが、ノースクロフト記者はこの点についても課題は多いと話す。

「選手に話を聞いたが、バスを利用してのスタジアムまでの移動や、宿泊施設の環境も気がかりだという。選手間の感染を防ぐ理由から、プレミアリーグ側は試合期間中、選手たちをホテルに隔離し、家族にも会わせないようだ。だが、宿泊施設で誰が食事を支給するのか? ベッドメークは誰がするのか? バスの運転手も隔離するのか? 選手をホテルで隔離するといっても“完全隔離”はほぼ不可能で、実現には障壁が多い」

 ただし、同記者は「希望的観測に基づいて言うなら」と前置きしたうえで、再開に向けてのポイントは2つあるという。ひとつは、5月9日からの再開準備を進めているドイツ・ブンデスリーガ。もうひとつは、学校再開など英国における規制緩和の進展状況だ。

「5月9日からの再開で準備を進めているドイツ・ブンデスリーガの成り行きには注目したい。ブンデスが安全に再開し、問題なく試合を運営していけば、プレミアリーグも彼らの運営方式を取り入れるだろう。プレミアが、ブンデスの後に続く可能性はある」

「もうひとつは、規制緩和の進展状況。英国では新型コロナウイルスの致死率がようやく横ばい、あるいは低下傾向になってきた。それゆえ、5月からロックダウンの緩和が始まるだろう。外出規制などが段階的に緩められ、学校は来月から再開になると見ている。こうした規制緩和のなかで、社会が大きく混乱することなく再び動き始めることができるか。著しい感染拡大がなければ、リーグ再開への気運も高まるように思う」
 
 繰り返しになるが、リーグ再開には英国政府の承認が必要だ。政府で新型コロナウイルス対策を担うクリス・ウィッティ医療顧問は、他人との距離を保つソーシャル・ディスタンスのルールを年内いっぱい続ける見通しを述べた。その場合、プレミアリーグのサッカー選手は特例として認められるのだろうか。

 リーグ再開の条件として、同記者は「英国のロックダウンが解除されることがひとつ。もうひとつは、感染リスクが著しく低下していること。その2つがなければ、まず再開はできない」と話す。だが、この2点をクリアしたとしても、解決すべき課題・問題は山積みである。

取材・文●田嶋コウスケ
 
【関連記事】
プレミアの俊英FWが久保建英を擁した日本代表を「最も手強かった」と回顧! 「驚いた」というその理由とは?
ベロン、ジェンバ=ジェンバ、クレベルソン…ファーガソンのマンUが「失敗した補強」を英紙が特集!
「我々は外せなかった…」「あの笑顔を見よ」英メディアが岡崎慎司を“レスター史上最も偉大なFW”のTOP10に選出!
「ジダンを狙って…」おとぎ話のようなプレミア制覇を果たしたブラックバーン。早すぎた“凋落“の理由とは【回顧録】
メッシのチームメイトだった「史上最悪の11人」を英紙が選出!ソングやチグリンスキをバッサリ…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ