国民的米菓企業【亀田製菓】がアルビレックス新潟を支える理由とは…?

カテゴリ:Jリーグ

佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

2020年04月24日

「ハッピーシート」のもとになったのは…

2020年シーズンは1節群馬戦を渡邉新太⑪らの得点で3-0で勝利し、暫定順位1位につけている。©J.LEAGUE PHOTOS

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 「亀田製菓は水飴作りが成り立ちです。戦後、女性や子どもが楽しめるものを、という想いで未経験のお菓子の製造から創業した会社。企業理念に通じるところがありました」

 他にも、試合後に抽選でプレゼントなどが当たる「ハッピースタジアム」や、新潟県内各地で試合の案内をする「ハッピーキャラバン」といった活動で、観客誘引に働きかけている。

 また、試合終後に観客がスタジアムの清掃を手伝う新潟発祥のボランティア活動「クリーンサポーター」のきっかけにも関わりが。

 「うちの従業員には熱心なアルビファンが多くいますが、彼らが試合後、自主的にゴミ拾いをしていたんです。そうしたら2年後くらいから他の観客も同じように始めて。そこで、2002年からは会社としてゴミ袋の提供も始めました」という。
 
 こうした同社とクラブのつながりの強さは、毎年春過ぎに開催される「亀田製菓サンクスデー」の新入社員による応援メッセージの一幕でも垣間見える。亀田製菓の新入社員たちが試合前にピッチに並んで応援メッセージを伝えるのだが、これに対してスタンドの新潟サポーターから「亀田製菓コール」が湧き起こる。毎年恒例の光景だ。

 「スポンサーとしての影響力を感じますね」と田中は穏やかな表情を浮かべ、さらに亀田製菓ではレディース選手を従業員として雇用し、サポートも行なっていると言うから、そのスポンサードの幅広さには驚きだ。

 「世の中の消費スタイルはモノからコトに変わりつつあり、サッカーは体験(コト)を通じてその価値を提供できる。お菓子も何か違ったカタチで提供できればと考えているので、(スポンサードは)勉強の場でもあります」

 Jリーグが再開したら、新潟のスタジアムには、昨季以上に〝ワクワク″できる楽しみがありそうだ。

<文中敬称略>

取材・文●佐藤香菜(サッカーダイジェスト編集部)

※『サッカーダイジェスト』2020年1月9日号より転載。一部加筆・修正。
 
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